エンタメ・アイドル
ボーカルが死去したロックバンド「B-DASH」が改名…ファンの間で物議を醸した「経緯」の中身

公式YouTubeは「B-DASH」のままだが……
1997年に活動開始、2017年に解散するも、パンクを軸としたキャッチーな音楽性と、「適当アドリブめちゃくちゃ語」による独自の歌詞で、日本の音楽シーンに確かな足跡を残したロックバンド「B-DASH」。
2024年には、バンドの顔にしてボーカル&ギターをつとめたGONGONこと菅原勇太氏が死去。だが、同バンドが残した楽曲は、いまも根強い人気を誇っている。そんな「B-DASH」の公式が、9月1日に突如、バンド名の変更を発表し、ファンの間で物議を醸している。
「同バンドのボーカル&ギターだった菅原氏は、2024年7月5日に46歳の若さで亡くなっていますが、公式サイトでは残った元メンバーたちによって、2025年11月8日と17日に『スガ兄さん追悼集会』と題するライブの開催が告知されていました。
ところが、9月1日に同バンドの公式サイトとXの公式アカウントが、『バンド名変更のお知らせ』との声明文を発表。そのなかで説明された『バンド名の変更に至った経緯』が、ファンの間で議論を呼んでいるのです」(スポーツ紙記者)
【関連記事:LUNA SEA大人気メンバー「まともに立つ事も歩く事もできない」杖をついてイベント出席のお知らせに心配集まる】
公式の発表によれば、ライブ(スガ兄さん追悼集会)の開催が決定し、ファンに伝えたところ、菅原氏の遺族である菅原麻里奈氏が代表をつとめる「株式会社GONGON Records」から、「B-DASH」について商標を出願しているため、そのままライブを開催すれば、公式や元メンバーたちが《商標権および不正競争防止法に抵触する可能性》があるとの通知を受けたという。
「公式は『B-DASH』のバンド名でライブをおこなうことは《商標権侵害にも不当競争防止法違反にもならないと考えている》としながらも、《「B-DASH」に関して菅原麻里奈氏と争うことは、亡きGONGONも悲しむだろうと思い、バンド名を変更することを決定いたしました》と報告。
改めて、11月のライブ開催への意気込みを語るとともに、元メンバー4人の連名で文書を締めました。バンド名変更にともない、公式Xでは『X-DASH』としての新しいXアカウントも発表しました」(同)
この公式の発表に、X上では、
《GONGON以外のメンバーで新バンド組んでたじゃん そのバンド名をB-DASHにしようとして釘刺された感じだと思うんだけど…ちゃっかりそのメンバー入っちゃてるし》
《メンバーがGONGON抜きでバンドやってていまさら擦り寄ってきたからじゃない?遺族からしたらふざけんな、だよ》
など、遺族側の対応に共感を寄せる声もある一方で、
《商標でお金を得るというのはわかるけど、第三者からの権利を守るためのものであって、メンバーの気持ちを考えないのはどうなんだろう》
《ゴンゴンはこんなの望んでないよね》
といった声も多く、賛否が入り乱れている状況となっている。音楽ライターが語る。
「日本のメジャーバンドで名前を変更した例として、もっとも有名なのは、1992年のアメリカ進出に際して『X』から改名した『X JAPAN』でしょうね。彼らの場合、すでにアメリカに『X』というバンドが存在していたため、改名する “必要” がありました。
それ以外では、『世界の終わり』から表記をアルファベットに変更した『SEKAI NO OWARI』などがいますが、彼らは、メジャーデビューにともなっての変更でした。彼らのように、メジャーデビューにあわせてバンド名を変えるケースは、わりとあります。
しかし、今回のB-DASHのように20年も活動を続けたバンドで、遺族による訴えでバンド名を変えたというケースは過去に例がないと思われます。
いずれにしろ、バンド名というのは、そのバンドを愛するファンにとって、ことさら思い入れが強いもの。ファンから戸惑いの声が聞こえてくるのは、理解できますね」
バンド名変更を、かつてのファンは受け入れられるだろうか。