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大河ドラマ『べらぼう』くっきー!起用を発表…芸人出演で「江戸のエンタメ」とリンク狙うも低視聴率、肝心のドラマ性に疑問符

「野性爆弾」のくっきー!
9月15日、NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』に野性爆弾のくっきー! が浮世絵師・葛飾北斎役で起用されることがわかった。
「公式サイトでは、《蔦重が耕書堂に出入りさせていた、次代につなげる戯作者、絵師役(のちの十返舎一九・葛飾北斎・曲亭馬琴)の新たな出演者3名を発表します。【井上芳雄、くっきー!、津田健次郎】》と発表されています。
わざわざ出演者のコメントまで用意されており、くっきー!さんは、《心身ともにブリバリ状態で取っ掛らせていただきます。うれしいと言うよ…うれしい》と、まさにくっきー!さんらしい独特な発言をしています。 芸人以外にも画家、ミュージシャンなどアーティストとしての顔を持つため、“適役” との声も多いです」(芸能記者)
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このところ、『べらぼう』に芸人の出演が続いていると語るのはスポーツ紙記者だ。
「コロコロチキチキペッパーズのナダルさんが江戸城の表坊主として出演したほか、鉄拳さんがトレードマークの顔面メイクを封印した素顔で、浮世絵師の礒田湖龍斎を演じました。
このほか、有吉弘行さんが忍者の末裔である服部半蔵、U字工事さんがコンビそろって栃木の豪商を演じています。ほかにも『水曜日のダウンタウン』(TBS系)でブレークしたひょうろくさんや、もともと俳優としての評価が高いネプチューンの原田泰造さんも出演しています」
『べらぼう』にここまで芸人の出演が続くのは単なる話題作りではないようだ。制作サイドには、どんな “意図” があるのか。
「『べらぼう』の主人公は、江戸時代のメディア王である蔦屋重三郎です。エンタメの歴史を取り上げているので、芸人さんが総出演するのもドラマのコンセプトにマッチしたものです。
芸人さん本人の来歴や芸風などのキャラクターにあわせたキャステイングがなされているのも魅力的ですね」(前出・スポーツ紙記者)
だが、話題性が先行するわりに、視聴率は芳しいものではない。9月14日に放送された第35話は、落語家の林家正蔵が松平信義役で出演するも、世帯平均視聴率は7.8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区平均)にとどまり、低迷を続けている。
そのため、X上では以前よりツッコミの声が聞かれる。
《大河演劇芸人ばかり枠に入れ誤魔化し効かぬ今の視聴率》
《もはや番組予算も不足して安上がりな使い捨てのお笑い芸人を使って視聴率を上げようとすること、あまりよろしくないねえ》
こうした声が聞かれる理由を、前出の芸能記者が語る。
「意外な人物のサプライズ出演は、一時的に話題にはなるでしょうが、あくまでも “スパイス” の要素です。大河ドラマの評価で大事なのは脚本や演出など番組全体の話でしょう。
『べらぼう』は、遊郭を取り上げた吉原パートは攻めた演出が話題となりましたが、江戸城内の権力争いを描いた政治パートはわかりにくく退屈といった指摘があります。やはり、ドラマ全体をどう作り上げるかに苦心している印象です。
現実のお笑い芸人を出演させ、当時のエンタメとリンクさせるという試みは面白いですが、本筋の “ドラマ性” が低いようでは、支持は得られないでしょう」
『べらぼう』はいよいよ最終章へと突入する。ここからの巻き返しに期待したいところだ。