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ベストセラー500冊「幻冬舎社長」願いを叶えるための圧倒的努力
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.03.30 11:00 最終更新日:2018.03.30 11:00
幻冬舎社長の見城徹氏が、3月17日放送の『人生最高レストラン』(TBS系)に出演した。
見城氏は名だたる作家の編集を担当し、数々のベストセラーを世に送り出してきた。
司会のチュートリアル徳井義実が「これまでのベストセラーは何冊ぐらいあるんですか?」と質問すると、見城氏は「400〜500冊あるんじゃないでしょうか」と応じる。
続いて「1番売れたものは」と聞かれると、「森村誠一さんの『人間の証明』が400万部以上売れてる。五木寛之さんの『大河の一滴』は300万部以上」と明かしていた。
編集者にとって大変な仕事の1つは、作家に本を書いてもらうことであるが、果たしてどのように依頼するのか。見城氏は、石原慎太郎と仕事をすることになったきっかけについてこう振り返る。
「まだ僕が25歳のとき。普通のことをしてもダメだなと思って、バラの花を44〜45本、石原さんの歳に合わせて持って行ったんですね。でもそれだけじゃ浅知恵。誰にもできます、そんなこと。
僕は『石原さんの<太陽の季節>と<処刑の部屋>を全文暗唱できます』って言って、暗唱し始めたんです。そしたら2、3分で『もういい、わかった。お前とは仕事をやるよ』と」
続いて、歌手・尾崎豊に仕事を依頼したときのことを振り返る。
「新宿を歩いていたら、レコード店から『シェリー』が流れてきた。(それで)どうしてもこの人の本を作りたいと、心を定めて事務所に行ったんです。そしたら(マネージャーに)『あなたで7番めだ』って言われた」
ここで簡単にあきらめる見城氏ではない。その場で「とにかく1度だけ会わせて欲しい」と伝えた。本人は「会って話をしてもらえば、俺を選んでもらえる自信があると思った。若気の至りでね」と明かす。
どうにか1度だけ会うチャンスをもらえた見城氏。
「僕があなたの曲に対してどう思っているか、いままで出たアルバムに対してこういうふうにしたほうがいい、この曲はすごいと思う、歌詞はこう思うって全部言ったんです。(それに対して)なんにも尾崎は喋らなくて。最後に出るとき雨が降っていて、彼が通りにまで出てタクシーを止めてくれた」
尾崎の反応がよくわからなかったため、帰りのタクシーで「ダメかな」とあきらめかけたが、5日後に事務所から「尾崎が『前の6社を飛ばして見城さんとやる』」との連絡が来たという。
こうして尾崎の著書『誰かのクラクション』が誕生。ちなみに生前の彼の著書は、すべて見城氏が担当した。
番組では「圧倒的努力をしないと、自分の願いは叶わない」と仕事の極意を語った見城氏。ベストセラーに必要なのは、編集者の並々ならぬ熱意のようだ。