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阿川佐和子「これまで一番感動したインタビュー」は浜口京子

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.05.16 16:00 最終更新日:2018.05.16 16:00

阿川佐和子「これまで一番感動したインタビュー」は浜口京子

 

 作家の阿川佐和子が、5月9日放送の『1番だけが知っている』(TBS系)に出演した。

 

 エッセイのほか、テレビ番組や雑誌の連載でインタビュアーとしての地位を確立した阿川。番組では、いままで何人にインタビューしてきたかと聞かれ、「1500人くらいは、いっているでしょうか。もうちょっと?」と発言する。

 

 続いて「一番感動したのは誰の話ですか?」と尋ねられ、レスリングの「浜口京子選手」と明かした。阿川はインタビューの経緯についてこう説明する。

 

「ロンドンオリンピックが終わった後に、『誰かメダリストにゲストで来てもらいましょう』って、いろいろスタッフが当たっていたんです。収録日は決まっていて、アテをつけていたら、直前になってメダリストのパレードをやろうと(なってキャンセル)」

 

 このため、プロデューサーが「メダルを獲っていない選手を呼ぼう」と急遽提案し、初戦敗退した浜口に決まった。

 

「すごく素敵な選手だってわかっているけど、オリンピック直後ってメダリストの方に関心がいってるから、どうしてもインパクトが弱くなるな、と。女子レスリングは4人の選手が出て、そのとき3人がメダルを獲ったんです。1人だけ浜口京子さんは獲っていなかった。その人を呼ぶのは『ちょっとかわいそう』って。どういうふうに何を聞いたらいいのかと、躊躇した」

 

 ここで実際に、2012年9月15日放送の『サワコの朝』(TBS系)の映像が紹介される。阿川は「4人がメダルを獲って、京子ちゃんだけ獲れなかったっという、この何か……」と、気まずそうにしながらも逃げずに本人に質問している。

 

 これに対し浜口は「心のそこから『よかった』『おめでとう』って思ったし、祝福した。でもちょっぴり寂しかったです。(3人は)付き合って長いので、気持ちを察してくれていて、常に誰かしら側にいてくれました」と応じる。

 

 さらに「試合が終わって、男子の応援のために会場にいるときも(伊調)馨ちゃんが一緒に観てくれたりとか。(小原)日登美ちゃんは、『私は今回の1度しかオリンピックに出ることができなかった。だけど浜ちゃんは3度めのオリンピックなんだよ。それだけでも本当にすごいことなんだよ』って何度も言ってくれて。(吉田)沙保(里)ちゃんも元気が出るように面白いことしたりとか」と続けていた。

 

 浜口を守るために接してくれた3人の話に感動したという阿川はこう語る。

 

「人の話の内容を、会う前に『みんなの注目を集める内容になるだろうか』と(自ら)推し量っちゃったわけでしょう。メディアはメダリストの方にばっかりカメラを向けたり、マイクを向けたりする。わたしは現に、メダルを獲っていない人に『いま聞く意味があるかなって』って思った1人ですから。

 

(それで選手を)『どれほど傷つけているのだろう』と思ったり、『どちらが多くを学んでいるだろうか』って思う。オリンピックに出て、失敗したり負けることによって大きくなったり学習する人がいるってことを、忘れかけてたなと思いました」

 

『1番だけが知っている』では、「いま思い出しても涙が出ちゃうぐらい。『私が間違ってた』とハッとさせられた」と明かし、涙していた阿川。インタビューの達人もまた、失敗から学習、成長するのだろう。

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