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立川志らく 談志の教え「落語界の人間と付き合うな」で演劇の道に
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.07.15 08:00 最終更新日:2018.07.15 08:32
ワイドショーのレギュラーに抜擢され、バラエティに多数出演し、いまやテレビ画面で見ない日はない。天才・立川談志から芸の本質を継いだ男は、「落語の世界観」を武器に、世の注目を引き寄せる!
「演劇を始めたのは、自主制作映画で失敗したことがきっかけです。演出力が足りない、と痛感し、それを学ぶために劇団を立ち上げました」
劇団「下町ダニーローズ」を主宰し、脚本と演出と役者を兼務する立川志らく。2003年に旗揚げした同劇団では、現在20回めの公演『人形島同窓会』を開催中だ。
演劇には、落語では得られない喜びがある、と語る。
「談志からは『落語界はバカばかりだから、お前だけはバカになるな。優れたヤツとつき合え』と言われていました。私は素直だったので、落語界でのつき合いを控え、いわば孤高の道を歩んでいました。この劇団は、ほかのジャンルの一流の方々と交流し、刺激を受けながら、一緒に創作をするための場なんです」
演劇での経験は、落語の組み立て方にも、大きな変革をもたらした。
「演劇を始める前の落語は、教わったものをしゃべり、そこにオリジナルのギャグを入れる、という手法をとっていました。演劇では、自分以外の役者に演出をつけます。それを落語に応用して、落語の登場人物に、自分の中で芝居をつけるようになりました」
本業の技を高める糧にもなった演劇は、志らくにとってもはや欠かせない存在だ。
「赤字になることもあり、まわりからは止められもしますが、やらずにはいられません。1年でいちばん集中して、時間をかけている仕事のひとつです。べつにヨーロッパ公演をやりたい、といった野望はありません。ただおもしろい舞台を作りたいんです」
たてかわしらく
1963年8月16日生まれ 1985年に立川談志に入門し、1995年真打昇進。高座だけでなく、テレビ、演劇、映画など登壇するすべての場で、落語の世界観を表現し、「全身落語家」と自らを呼称している
(週刊FLASH 2018年6月26日号)