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伝説の人気番組「減点パパ」三波伸介の画力を息子が振り返る
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.07.27 11:00 最終更新日:2018.07.27 11:00
家族で一台のテレビを囲むーー。そんな時代、お茶の間をおおいに賑わせた喜劇界のスター・三波伸介。最高視聴率28.9%を記録したお化け番組で彼が見せた絵の才能を振り返る!
NHK総合で日曜(放送開始当初は土曜)の夜に放送された『お笑いオンステージ』(1972~1982年)。なかでも人気だったコーナーが「減点パパ」(のちに「減点ファミリー」に改称)だ。
まず、スタジオにゲストの子供だけが登場。司会の三波伸介が、子供のヒントをもとに、ゲストの似顔絵を描いていく。最後にゲストが登場し、家族とのエピソードが語られる、という内容だった。
最近、東京都港区のNHK放送博物館で、「減点パパ+減点ファミリー展」が開催された。イラストは展示された似顔絵のいくつかだ。昭和世代にとっては、三十数年ぶりに目にする似顔絵の数々。かつての記憶が甦る……。
「親父は誰かに絵を習ったわけではありませんが、暇があればいつでも何か絵を描いていました。仕事で全国に出かけることも多い人でしたが、旅先からは、ハガキに絵を描いて送ってくれましたよ」
父の跡を継いで喜劇役者となった二代目三波伸介が、当時を振り返る。
「プロデューサーが、親父がNHKの受付嬢の似顔絵を描いているのを見て、企画を思いついたそうです。親父は受付嬢と話をしたかっただけなんですけどね。心温まる番組のきっかけが、じつは親父の下心だったという、なんともバツの悪い話で(笑)」
あらためて驚かされるのが、三波の画力の高さだ。毎回、そっくりな似顔絵を描くので「ゲストが誰か知っているのでは?」と疑われたことも。
「よく聞かれるんですが、本当に知りませんでした。ただ、親父は『子供の話を聞き、顔を見ながら、誰に似ているか、DNAを探りつつ描くんだ』と言っていました」
相撲の若貴兄弟、騎手の武豊、狂言師の野村萬斎など、子供時代に父親を紹介する役回りで出演した有名人も多い。
「最初のうちは『減点されるなんてごめんだ』と出演を断わられることも多かったのが、人気番組になったら『ぜひ出たい』という方が多くなったそうです。ある種のステータスだったんですね」
愛人宅に行ったきりだった某スターが、番組で子供と久しぶりに会ったことで、家庭に戻った、なんていう話もあったとか。びっくりしたなぁ、もう!
(週刊FLASH 2018年7月17日号)