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ザ・ニュースペーパー「福本ヒデ」僕が政治風刺画を描くわけ
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.11.02 20:00 最終更新日:2018.11.02 20:00
上の画像はフェルメール作の「牛乳を注ぐ女」を模して描かれた作品で、その名も「火に油を注ぐ女」。誰をモデルにしているかは、おわかりだろう。この絵の作者である、政治風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」の福本ヒデ(47)が語る
「このタイトルにしようと決めたときに、これはイイと。火の感じ、油の感じ、背景をどうするとか構想を寝かせておいて、完成までには約2カ月かかりました。
今回の代表作であるこの作品のモデルが誰とは言っていないんです(笑)。誰と思ってもらってもいい。これがいちばんのお気に入りです」
このように、名画のパロディで政治関係者を風刺して、密かな話題になっている。
「僕は絵を見るのがとても好きで、美術イベントもやっています。そういえば、小池百合子都知事には、ゴッホの『ひまわり』を見せたい。どちらも厚塗りだから、なんて(笑)。
絵の勉強は特別にしたことはないですね。描くのは色紙サイズだと1時間ほどですが、構想や構図を決めるまでには少し時間がかかります。
自宅に帰ると、ほぼ毎日描いています。うまくないので何回も水彩アキルド樹脂という絵の具を塗ったりして、あっという間に3時間ほど没頭したり」(福本、以下同)
「火に油を注ぐ女」に続き、こちらはゴッホ作「種まく人」を模した「ネタまく首相」だ。
「ゴッホ作の本物を見たことがあります。ネタをまいたりカネをまいてたらおもしろいなぁ……と。ただ、ミレーの『種まく人』ほどは有名じゃないので、わかりづらいのですが」
さらに、安倍首相と総裁選を戦ったあの人の画も。
「こちらはゴッホの『星月夜』をモチーフにした『永田町の星月夜』。(画の左にそびえているのが)本来は糸杉ですが、糸杉を国会議事堂に変えて歪んだようにして……。
月夜に苦悩しているような様子を表わしているのがいいなあと思っていて、誰が当てはまるかと考えると石破さんでした」
10月中旬に「銀座かわうそ画廊」で3回めの個展を開いた。2016年の初の個展には、なんと安倍昭恵首相夫人や石破茂氏も訪れた。
「楽しい風刺を意識しています。パッと見て政治へのストレスがちょっとでも吹き飛んだり、クスッとしたり、名画のパロディと気づいてもらったり……。
ニュースという共通言語があって、僕が描いたものが、年代を超えて多くの方に楽しんでもらえたら嬉しいです」
ふくもとひで
1971年7月14日生まれ 広島県出身 安倍晋三、野田佳彦、鳩山由紀夫、麻生太郎と歴代首相の役をこなす。首相以外の人気キャラは石破茂。美術が趣味で、画廊での個展、美術イベントも開催する。
(週刊FLASH 2018年11月6日号)