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森山良子が振り返る「昭和体質」山根会長・貴乃花・財務官僚

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.12.22 06:00 最終更新日:2022.06.15 18:56

森山良子が振り返る「昭和体質」山根会長・貴乃花・財務官僚

 

 昭和と平成の芸能界を駆け抜けた、歌手の森山良子。終わりゆく平成を前に、現代社会のあり様と、2018年に世間を騒がせたニュースについて、緊急インタビューを敢行した!

 

——森山さんにとって、平成とはどんな時代でしたか?

 

「私は平成が来たとき、すごく『虚しい』って思ったんですね。というのも私はちょうど団塊の世代で、戦後まもなくの頃にブリキのおもちゃで遊んだり、ろう石で道路に落書きをしてたのが、どんどん日本が豊かになっていった体験をしましたので……。

 

 

 私の青春時代も、すべて『昭和』の中にあるんです。自分の宝が詰まった時代。だから、『平成』という響きがすごく空々しく感じたんです」

 

――時代が変わることに違和感があったんですね。

 

「でもじつは昭和から平成って、『人間の精神面』ではそれほど変わった印象はなくて。むしろ今のほうが変わりつつある気がします。ひとつの時代が終わっていくような感じがしますね。

 

 それこそボクシングの山根(明)さんとか、ああいう世代の人たちというか、物の考え方を含めていろんなものが終わって、人間の価値観が新しくなっていってるような……」

 

——社会の代謝を感じられると?

 

「うちにスピリチュアルな子がひとりいましてね。おぎやはぎ小木博明の嫁で、水晶なんか触ったりしては『これ触ってると気持ちいいよ〜』って言う、ちょっと、おかしい娘(森山奈歩)なんですけど(笑)。

 

 その子がいつも、『古いものが淘汰されて、新しく再生していく時代だ』って口走ってるんですね。私はそれを聞いて、『実にそうだなあ』と思うんです。

 

 だから自分でもちょっと焦ってます。『自分は古いところに取り残されるんじゃないだろうか?』って。それとも、若い人たちの間に割り込んで『自分も新しい社会に足を一歩踏み入れさせてもらえるのかな?』って(笑)」

 

——平成生まれの9歳になるお孫さんを見て、新しい人間だと感じることはありますか?

 

「一生懸命ユーチューバーの講演会みたいなのに行って、4コマ動画とか作ってますよ。撮影の画作りや編集の勉強とかしたりね。

 

 そして私のスマホを渡すと、いつもなんか訳わかんないことにされて戻されるんです(笑)。勝手に変な音楽入れたりだとか、いつの間にかすっごいアプリが増えた状態で。

 

 それでいつも私は『え、え、写真どこだっけ〜?』って探したり、『何これ?』って混乱してます。ま、でもそこは孫ですから文句は言わない。甘やかしてますよ(笑)」

 

——お孫さんの世代は、乳幼児の頃からスマホを触っています。

 

「そういう意味では、我々世代とは本当に違いますよね。母親たちがおしゃべりしてる間に静かに待っててくれるから、スマホってつい子供に与えちゃう。レストランなんか行くと、子供はみんなおとなしく触ってますからね。

 

 それと関係しているのか、最近の人たちはテレビを最初から最後まで通しで観ることが少なくなってるらしいですね。抜粋で観るんですって」

 

——山根会長のほかに気になったニュースはありましたか?


「『えーっ!?』って思うことがあまりにも多い1年でしたね。パワハラをはじめ、まだまだ古い『昭和体質』の中にいるんだなあと思うニュースが多かったように思います。相撲なんかもまさにそうだと思うんですけど、貴乃花さんはねえ……(笑)。

 

 私たちなんか、ちいちゃいときから彼を見てきてるわけじゃない? だから本当はもっと彼に対して愛情があってもいいはずなんだけど、やっぱり、あまりにも偏屈そうで(笑)。

 

 きっと相撲界の古い人間関係の中で、そうならざるを得なくなっちゃったんでしょうね。それでいて、周りにはいろんな取り巻きがいて、いろんなことを言うから、何が本当で何が嘘かというジャッジができなくなってるのかもしれませんね」

 

——なるほど。

 

「それから、今年もネットでいろんな録音がバラまかれる事件がありましたよね。あの財務官僚のセクハラとかも。本っ当に恥ずかしいですよね。

 

 これまで長い人生を一生懸命生きて上り詰めてきたのに、すっっっごいくだらないことを録られて大衆の面前に晒されるなんてねえ。もう最初からそういう星の下に生まれてきたとしか思えない(笑)。

 

 官僚なんて人一倍、一生懸命頑張って、競争してきたわけでしょう? なのに、最後の最後で録られちゃうなんて。人生の中で、たったこれっぽっちの出来事なのに。ご家族は本当にお気の毒よね。

 

 きっと頑張りすぎて、世の中の変化を知らずに生きてきたのかもしれませんね。そしてつい『このぐらいやっても大丈夫だろう』ってのが出てしまったんでしょうね。それも昔の体質なのかもしれません」

 


もりやまりょうこ
1948年1月18日生まれ 東京都出身 歌手。1967年『この広い野原いっぱい』でデビュー。その後、『涙そうそう』『さとうきび畑』など数々のヒット曲を生み出す。2008年に「紫綬褒章」受章。2016年にデビュー50周年を迎え、1年間で100本を超えるコンサートを行った。女優、声優、ラジオDJとしても活動

 

※1月2日に日本武道館でライブイベント『清水ミチコ・森山良子 初夢フェス in武道館 〜ライブでアラモード〜』を開催
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