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千鳥、過酷すぎた東京進出「ロケで1日8本撮り続け…」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.02.17 16:00 最終更新日:2019.02.17 16:00

千鳥、過酷すぎた東京進出「ロケで1日8本撮り続け…」

 

 お笑いコンビ・千鳥ノブ大悟が、『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)2月14日放送回に出演し、過酷だった東京進出の思い出について語った。

 

 大阪で活動していたころ、ノブが午前5時ごろ、飲んだ帰りに難波を歩いていると、路上でデッカい人がうなだれて寝ていたという。死体のようにも見えたその人の顔を見ると、先輩芸人・TKOの木下隆行だった。

 

 

 ノブは木下と面識がなかったため、ただ寝ているだけであることを確認し、通り過ぎようとした。すると、突然木下が目を開けてノブを指差し、「千鳥くんやんねえ、君らは頑張りやぁ」とつぶいやいたという。

 

 当時のTKOは、4度目の東京進出が失敗に終わっていた。夢に破れ、大阪に戻ってきた木下の「死に様」を見て、ノブは恐れを抱いた。


「東京って、こうなるん?」

 

 その後、関西でレギュラー番組を10本抱え、名実ともに人気芸人の仲間入りを果たした千鳥の2人は、満を持して東京へ進出。そのために、関西のレギュラー番組は卒業した。

 

 当時、東京で大人気だった番組『ピカルの定理』(フジテレビ系)に出演が決まっており、ブレイクを確信していた。しかし、頼みの『ピカル』は、わずか1年半で終了。『ピカル』に出ているおかげで決まっていた、ほかのレギュラー番組も次々と打ち切りになり、仕事のない「ドン底」を味わうことに。

 

 それでも、はじめは「明るく芸人同士の飲み会でネタにさえしていた」(大悟)。しかし次第に、自分たちが追い詰められている実感が込み上げてきたという。

 

 ある日、大悟が朝起きて「今日も仕事ねえなぁ」とタバコを吸おうとして、タバコがないことに気づく。仕方なく、昨夜の吸い殻に火をつけた。当時住んでいた4畳半の部屋をぐるりと見回し、タバコをひと吸いしたあと、思わず独り言が口からこぼれた。

 

「終わったんじゃのう……」

 

 それでも大阪に戻らず、踏ん張り続けた千鳥。そんな彼らが再ブレイクしたのは、現在もシーズン8が放送中の『いろはに千鳥』(テレビ埼玉)がきっかけだった。千鳥が街をぶらぶらしながら絶品グルメを食べ、当意即妙に「いろはカルタ」を完成させていく、というロケ番組だ。

 

 そのローカル番組は「予算がなく過酷な環境だった」という。

 

「2カ月に1回、8本録りで、朝5時に新宿集合。終わるのは埼玉で夜中の1時」(ノブ)
「8本目なんか、夜の11時に『さぁ始まりました』って……。始まるな! 何を始めとんねん」(大悟)

 

『いろはに千鳥』の過酷時代は、千鳥の記憶に爪痕を刻んでいるようで、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の2016年3月24日放送回では、こう話していた。

 

「大雪の日にも8本録りをした。オンエアの都合上、夏手前まで雪景色が続く。季節感なんてない!」(大悟)

 

「8本目なんか満身創痍ですから。カメラマンも、技術さんも、ディレクターも、演者も全員『噛まれたてのゾンビ』みたいな顔をしてる」(ノブ)

 

 しかし、そんな過酷な番組がテレビ関係者の目に止まり、現在のブレイクのきっかけになった。ロケでの臨機応変なリポートが評価され、民放キー局を中心とした仕事が確実に増えていった。2018年末は過去最高に忙しかったようで、ノブは「そんなにスケジュール入れられるのか……。もう人に会いたない」とこぼしていたそう。

 

 どんな過酷なロケに耐えられるのも、超多忙なスケジュールから逃げ出さないのも、背水の陣で東京に進出し、仕事がない絶望を知ったからこそ。2019年も活躍を続け、「東京ってこうなれるんや」という希望を後輩たちに見せていってほしい。

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