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小籔千豊もオリラジも驚いた「幻の天才芸人」今はスーパー会社員

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.03.10 11:00 最終更新日:2019.03.10 11:00

小籔千豊もオリラジも驚いた「幻の天才芸人」今はスーパー会社員

 

 吉本新喜劇が、60周年を迎える今年3月1日から新体制が発足する。今までの6座長制から川畑泰史(51)、小籔千豊(45)、すっちー(47)、酒井藍(32)の4座長に加え、次期座長候補として清水けんじ(43)、吉田裕(39)、信濃岳夫(37)、諸見里大介(36)の4人がリーダーに就いた。

 

 新体制となった新喜劇はどう変わっていくのか、小籔座長とすっちー座長に元芸人のインタビューマン山下が話を聞いた。

 

 

――新喜劇の座員が、いま110人ぐらいいるそうですが。

 

すっちー そうなんですよ。だからいろんな子がいるんです。すごく頭のいい子も入って来て、木下鮎美ちゃんは英語が上手で、TOEICで1問しか間違わなかったりするような子なんです。

 

 あと、カナダと日本と中国の国籍を持っている子がいます。英語とフランス語ができて、高校生のときに飛び級で大学に入ったそうです。

 

 それで「そのまま大学に行ってたら、何になろうと思ってたん?」って聞いたら、「政府関係の官僚とかですかね」みたいな。「そんな人がよく新喜劇に来たね」と思いました(笑)。

 

 その子のお母さん方は教授がいっぱいいる家系で、厳しいらしいんです。それで、おばあちゃんに電話で新喜劇に入った報告をしたら「あ、そうですか」って電話をブチって切られたそうです(笑)。

 

 そういった頭のいい子と僕らが組んで、化学反応が起こって、面白くなったらいいなと期待してます。

 

――4〜5年前から座長自ら新喜劇オーディションに行ってスカウトをしているそうですね。

 

小籔 はい。結局、僕らが新喜劇の出演者のキャスティングをするんですよ。だから、僕らが欲しい人をオーディションで取りたいと思ったので、会社にお願いしました。

 

――小籔さんのお眼鏡にかなう人はいましたか?

 

小籔 一人、今でも座長候補やと思っている奴がいたんですけど、やめましたね。

 

――え! それはなんでやめたんですか?

 

小籔 その子はもともと東京NSCでオリエンタルラジオと同期なんです。それでNSCの卒業公演で、ネタのトーナメント戦でオリラジとその子のコンビが勝ち上がって行ったんです。

 

 オリラジはその子のコンビが決勝に来ると思ってたので、得意ネタの「武勇伝」を決勝まで温存させてたんです。満を持して決勝で武勇伝ネタをぶつけたんですが、オリラジが負けたんです。

 

――え! オリエンタルラジオの得意ネタに勝つとはすごいじゃないですか!

 

小籔 でも、そいつはなぜか、その後、やめていなくなったんです。そんなことは僕らは全然知らなかったんですけど、そいつが新喜劇のオーディションに来てたんですよ。

 

 それで、そいつのオーディションでの立ち姿を見ていたら、他の奴と全然違ってたんです。すぐに「はい、こいつ合格」と思いました。それで社員に、こいつだけは絶対取ってくれと言って入れてもらったんです。

 

 その後、オリラジと会ったとき、あっちゃんと藤森も「あいつがやめて、もったいないなと思ってました。でも今、新喜劇に出ているんですよね。よかったです」って言うてましたから、オリラジから見ても、それぐらいの人材やったんですよ。

 

 でも、その後、そいつから「40歳を超えて、新喜劇でご飯が食べられている画が浮かばないんでやめます」って言われたんです。「これは引き留めな」と思って新地の料亭の個室を取って必死で説得しましたよ。

 

「俺も昔は貧乏でバイトもしてたし、先も見えへんし、真っ暗闇で、座長になんてなれると思ってなかった。

 

 でも今の俺を見てみろ。死ぬほどカネがあるからな。スタートで言うたら、俺よりお前の方がええねんから大丈夫や。

 

 しかも、俺がお前を保護してビニールハウスをつけてる。俺なんかビニールハウスがないところからバーッと生えて来たわけやから。お前は室温を保たれた状態なんやから、絶対いけるやろ!」って言いましたけど。結局「辞めます」って言われました。

 

――意思がかたいですね。

 

小籔 やめて何年もたってからも、そいつに誘いのメールをしてたんですよ。「もう一回やる気ないか? 今やったら俺、けっこう権力あるから仕事いっぱい入れられるぞ」って。

 

 そしたら「今の会社で、いい役職になってまして」言われて。それで、そいつの会社の社長に相談したら、社長が「小籔がそんなに言うんやったら、吉本に行け行け」って言うてくれたんんです。

 

 でも、その下の専務と現場の部長は「あいつにやめられたら困る」ってなったんです。それで本人も「やめときます」ってなったんであきらめました。

 

――まさに『消えた天才』(TBS系)みたいな話ですね。

 

すっちー 実はめちゃくちゃ小籔さんのことが嫌いやったから、やめたんやったら、どうします?(笑)

 

小籔 そんなわけないやろ(笑)

 

※「吉本新喜劇ワールドツアー〜60周年 それがどうした!〜」が開催されます。3月28日、29日の東京・有楽町よみうりホールを皮切りに全国47都道府県をすべて網羅。海外公演も予定。29日にはライブ・ビューイングも

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