結成5年目にして、漫才の日本一を決める「M-1グランプリ」(テレビ朝日系)で2017年、18年と2年連続で本戦進出を果たした実力コンビのゆにばーす。
本人とはかけ離れたかわいい女性に変身する「詐欺メイク」で注目を集めた、ボケ担当のはら(29)と、M-1グランプリで優勝するためだけに芸人になったという、ツッコミ担当の川瀬名人(34)との男女コンビだ。
今回は、ゆにばーすの芸人になったきっかけについて、元芸人のインタビューマン山下が直撃した。
――M-1グランプリに優勝するために芸人になったって本当ですか?
川瀬 はい。そうなんですけど、僕がNSC(よしもとのお笑い養成所)を卒業した1年目にそのM-1グランプリが終わっちゃったんです(2010年にいったん終了した)。びっくりしましたよ(笑)。
その後に『THE MANZAI』(フジテレビ系)が始まったので、なんとか気持ちは持ちましたけど、もし『THE MANZAI』もなかったら、芸人を続けていたかどうかわからないです。
――M-1グランプリで優勝したいと思ったきっかけは何ですか?
川瀬 僕が大学を4年ぐらい留年してプラプラしているときに、甲子園大会の高校野球を見たんですよ。そのときに甲子園球児が負けても勝っても泣いているのを見て、「俺は、こんなに泣けるほど頑張ったことがあったかな?」と思ったんです。
たまたま、パンクブーブーさんが優勝したM-1(2009年)がものすごく心に響いたんです。「いまから涙が出るまで頑張れるのは何やろう」と考えたときに、「M-1や!」てなったんですよ。
――じゃあ、きっかけはパンクブーブーさんだったんですね。
川瀬 はい。芸人になってからも、パンクブーブーさんがM-1で優勝したときの写真を携帯電話の待ち受け画像にしてました。
――ただのファンじゃないですか! それはいつからいつまで待ち受けに?
川瀬 NSCに入学してから携帯が変わってもずっとです。それでパンクブーブーさんとお仕事をご一緒させてもらったときに、僕が「お2人が大好きで携帯の待ち受け画面にさせてもらってます」って言ったんです。
そしたら、お2人が変に卑屈になって「もういいよ、そういういじりは」みたいに言われて、変な感じになったんですよ(笑)。
――はらさんが芸人になろうと思ったきっかけは何ですか?
はら 小学校のときに、いじめとかじゃなくて、いじりで、あだ名を100個ぐらいつけられてまして。
――どんなあだ名をつけられていたんですか?
はら 泥とか砂消しゴムとか泥団子とか粘土とか。
川瀬 土系が多いですね(笑)。
はら 人だとハリーポッターのハグリットとかサッカーの野人・岡野とか言われたりして。
――それは言われて嫌じゃなかったんですか?
はら 「そんなわけないじゃん」って感じで笑ってました。
――おおらかな性格でよかったですね(笑)。
はら それで、進路相談を先生としているときに、こんなにいじられて、あだ名をつけてもらってるのに、このあだ名を無駄にするのはもったいないなと思ったんです。そこで芸人になりたいなと思いました。
パチーンと芸人になろうと思ったきっかけは『ダウンタウンDX』(読売テレビ)で松本人志さんのしゃべりを見たことです。
川瀬 関係ないやん、あだ名の話は! 言ってる2つの話がまったく結合してないやん(笑)。
※『ゆにばーす はらの #詐欺メイク』(世界文化社、税込み1404円)発売中