【土田晃之が解説する「革命的キャラ設定」】
《地球連邦軍》
●アムロ・レイ
物語の主人公で、ガンダムのパイロット。
「典型的な一人っ子タイプで、マザコンとファザコンが混じった、オタク気質の引きこもり。女のコより、メカいじりが好き。アニメ史上、初めてでしょう。戦隊ヒーローの『緑』のような存在が主役になったことで、視聴者の9割が、自分も主役になれる! と思えた。画期的ですね」(土田さん、以下同)
●ブライト・ノア
アムロたちが搭乗する、母艦「ホワイトベース」の艦長。
「子供なのに、やむなくリーダーにならなきゃいけなくて、無理して1年間の戦争を乗り越える。ニュータイプでもないし、戦術に長けてるわけでもない。基本、『弾幕が薄い』と怒る人。でも、『みんなの兄貴にならなきゃ』って、一生懸命頑張った」
●セイラ・マス
アムロの宿敵・シャアの実妹で、ホワイトベースの通信士。
「みんなのヒロインです。初対面の男を『軟弱もの!』とビンタする強さを持ってる。この人は理論武装してくるから、夫婦になったら大変。きっと面倒くさい女ですよ。『でも、あなた。あのとき、こう言ったわよね』って」
●カイ・シデン 軟弱な不良だけどカッコいい男
ガンキャノンのパイロット。
「顔こそイケメンじゃないけど、人間的にすげえカッコいい。いちばん等身大で、我々に近い存在でしょう。ひょうひょうとして、軟弱な不良なんだけど、ミハルとの恋愛、彼女の死を乗り越えて、グッと大人になった。男として憧れますね」
●フラウ・ボゥ
アムロの友人で、避難民の世話や通信士を務める。
「純粋に、幼馴染みのアムロのことが好きな女のコ。ガチで結婚するなら彼女でしょう。男は、美しいセイラさんにいきがちだけど、よく考えてみて。15歳で、孤児3人の面倒を見るような、優しいコですよ」
●リュウ・ホセイ
連邦軍の士官候補生で、ガンタンクの操縦士。頼れる兄貴的存在だ。
「ブライトさんの唯一の相談相手でした。アムロを助けるために死ぬんですけど、そういうことができる男。ずっと生きていたら、ホワイトベースの人間関係はもっとうまくいったかもしれない」
●ハヤト・コバヤシ
ガンタンクの操縦士。
「体格が明らかに小さい、というコンプレックスがあって、『アムロに勝てない』って泣くこともある。すごく真面目で、休まず毎日学校に行くんだけど、どうしてもテストで満点を取れないんだよね。すごく頑張ってるのに……っていうタイプ」
●ミライ・ヤシマ
ホワイトベースの操縦士。
「無理して頑張っている、ブライトさんのサポート役で、みんなのことを気遣う、お母さんのようにおおらかで優しい人。スレッガー中尉との恋なんて、子供向けアニメとは思えない生々しさ。母親の恋愛を見るのは、ちょっと嫌でしょう?(笑)」