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『ノーサイド・ゲーム』浜畑役・廣瀬俊朗は元ラグビー日本代表

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.08.25 06:00 最終更新日:2019.08.25 06:00

『ノーサイド・ゲーム』浜畑役・廣瀬俊朗は元ラグビー日本代表

 

「僕は新しいことにチャレンジするのが好きなんです」

 

 ラグビーを通して「企業人」としていかに戦うかを描いた、日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』(TBS系)が好調だ。そのなかでラグビーチーム「アストロズ」のスタンドオフ・浜畑譲を演じるのが、元ラグビー日本代表主将の廣瀬俊朗である。

 

 

ドラマの監督、福澤克雄さん(55)が慶應大学蹴球部(ラグビー部)の先輩だったのがきっかけです。『ラグビーと企業スポーツの裏側や人間模様についてドラマをやるので、携わってほしい』と。一度、セリフの読み合わせをしてみたら、『いける』と思ったそうです」

 

 第1話から、廣瀬が演じるチームの大黒柱・浜畑が部員たちを鼓舞するシーンで「存在感がある」と話題になったが、演技は「小学校の学芸会以来」だった。

 

「でも、やれと言ってくださったのは福澤さんなので、『失敗したら福澤さんに責任をとってもらおう』ぐらいに腹をくくりました(笑)。

 

 福澤さんから言われたのは、『セリフに負けず、まずは感情を大事にして、きれいに言うことは考えなくていい』でした。最初の演技では素直な感情が出るんですが、ドラマの現場で、何度もやり続けるのは難しかったです」

 

 演技の悩みを解決してくれたのは、主役であり、アストロズのGM(ゼネラルマネージャー)・君嶋隼人を演じる大泉洋(46)だった。

 

「おおらかな方で、素人の僕にも対等に話してくれました。演技も指導していただいて、間の取り方、言い方、表情とか、『こうやったほうがいいんじゃない?』と真剣に教えてくれました。なんとかやってこられたのは大泉さんや渡辺裕之さん(63)らまわりの方々の指導のおかげでもあります」

 

 そうして生まれたのが、視聴者を圧倒する「目力」だ。

 

「怖いというか、『怒りや不安を顔で表現したい』と意識しています。いまは、ドラマを観ている人からも徐々に声をかけられるようになりました。でも、女性からはほとんどない。やはり怖いイメージがあるんでしょうね(笑)」

 

 元ラグビー選手としては、思いもしなかった苦労がある。

 

「撮影は、待機を含めて10時間以上になることも。ラグビーは、1試合80分なので、これには参りました。加えて慣れているはずのラグビーのシーンでさえ、キツいんです。

 

 この前も暑さとキツさによって、同僚選手役で芸人のコージさん(31・ブリリアン)が、何度もゴールラインを間違えてトライしていたのには、みんなで爆笑してしまいました」

 

 エディー・ジョーンズ(59)が率いて大躍進した、前回W杯のラグビー日本代表。その「エディー・ジャパン」が発足した2012年、廣瀬は日本代表の主将を務めていた。しかし、若手の台頭で出番は減り、W杯本番前にはすでに「自分は試合には出られない」と意識していたという。

 

 W杯で一度もグラウンドに立つことはなかったが、エディー監督は登録メンバー31人に廣瀬を入れていた。それは抜群のリーダーシップによるものだった。

 

「ドラマの台本を読んで、今後の展開が『あのときの自分に似ている』と思いました。福澤さんも『だからこそ廣瀬に』という思いがあったのでしょう」

 

 大学卒業時の廣瀬には、外資系証券会社などからの誘いとラグビー選手の2択があった。廣瀬はラグビーを選んだ。

 

「人生の軸のひとつは、『今しかできないことをやりたい』ということ。『ビジネスは40歳からでもできるけど、40歳になったらラグビーはできない』と思って、進路を選んだんです。

 

 今回のドラマ出演を決めたのも、同じですね。日曜劇場という素晴らしい舞台があって、これは1回しかないチャンス。『じゃあ、やるしかない』と。もし続編の依頼が来たら? そりゃあ、やってみたいですよ(笑)」

 


ひろせとしあき
1981年10月17日生まれ 大阪府出身 北野高校を経て慶應義塾大学に進学。その間、高校、U19の日本代表に選出。その後、東芝に入団し、2007年に日本代表に初選出された。2015年W杯日本代表でも陰のキャプテンとして貢献。今作で俳優デビュー

 

※廣瀬さんが解説を務める『ラガーにゃん2』(そにしけんじ著)が、9月5日に光文社より発売予定。また同じく解説を務めた前作『ラガーにゃん1』も絶賛発売中

 

(週刊FLASH 2019年9月3日号)

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