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有田哲平「上田と『週プロ』『ゴング』を交換し合った高校時代」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.11.17 20:00 最終更新日:2019.11.17 20:00
芸能界屈指のプロレス通として知られる、くりぃむしちゅー・有田哲平(48)。その有田が、ランダムに渡された1冊の「週刊プロレス」を手にプロレス愛を語りつくすAmazon Prime Videoの配信番組、『有田と週刊プロレスと』(有プロ)が、話題を呼んでいる。
同番組でプロレスにハマり、ゲスト出演を熱望しながらも、スケジュールの都合でかなわなかったというファーストサマーウイカ(29)と、有田の「夢の対談」が、ここに実現した!
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有田(以下、有)「そもそも、有プロはどういうキッカケで観始めてくれたの?」
ウイカ(以下、ウ)「正直、最初は『ウォーキング・デッド』を観たくてAmazon Prime Videoに入ったんですよ(笑)。でも、全部を観終わっちゃって、他の作品をいろいろ探してたら、『あ、有田さんの番組あるんだ?』って知って。何気なくシーズン1を観たら、めちゃめちゃ面白くて! 最初の回から、すぐハマりましたよ」
有「嬉しいね~」
ウ「シーズン1の内藤哲也選手の回(第11話『内藤哲也の“ロス・インゴ”旋風』)がありましたよね? あれを観て、内藤さんのファンになったんです。まず『ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン』(内藤選手が率いるユニットの名称)を言えるように練習したんですよ」
有「おー。今、めちゃめちゃスムーズに言えてたじゃない(笑)」
ウ「それこそ言えるようになるまで、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン……って呪文のように唱えてましたから(笑)。
そんなところから始まって、今年、新日のイッテンヨン(新日本プロレス恒例の毎年1月4日に行われる東京ドーム大会)観戦デビューも果たして、デスマッチも観に行きましたし、こないだのG1クライマックスもみんなでテレビ観戦するまでになったんですよ。ホントにすべて、有プロのおかげです」
有「ありがたいね~。でも昔は、今みたいに、会場に女のコのファンなんてほとんどいなかったんだよ。ファンがコアだから、『プロレス知らないくせに来んなよ』っていう排他的な空気もあったし、何よりも女子がハマるレスラーがあまりいなかったのよ!
ホント、マイティ井上さんとか永源遙さんとか、田上明さんとか、そんなね、ヘソのところまでパンツ上げてるような、そんな人にキャー! とはならない。だから、武藤敬司、小橋健太(現・建太)さんあたりがまだアイドルっぽい感じで……」
ウ「アハハハハ。武藤さんも、私は今の武藤さんのツルツルのイメージで、有プロですごい人だと知るまではちょっとコメディ寄りの方だと思ってたので」
有「そうでしょ? 武藤さん、映画の主役もやってんだから。相米慎二監督の『光る女』って映画に大抜擢されて。プロレスラーが映画で主役を演じたのは、武藤さんが初めてなんじゃないかな」
ウ「え、そこの道もつくったんですか!? 棚橋(弘至)さんも、こないだ映画(『パパはわるものチャンピオン』)やられてましたけど」
有「棚橋さんは、新日のエースみたいな立場で出たけど、武藤さんが出たときはまだ若手も若手だったからね。武藤さんが自分で言ってたけど、芝居は相当下手(笑)。『見てらんないよね、演技なんてわかんねえもん』って」
ウ「アハハハハ(爆笑)。それでも、オファーを受けたのがすごいですよね。『そんなのやらねえよ』って言いそうな感じしますけど。ところで、『週刊プロレス』(週プロ)は、もうずーっと買ってらっしゃるんですか?」
有「はい。それこそ週プロが週刊化される前の月刊だった頃から買ってましたし、週刊になってからは、1号から全部買ってます。『週刊ゴング』(※2007年まで存在した、週プロのライバル的存在だった週刊誌)も月刊の頃は買ってましたね。
高校に入って、上田と出会ったとき、あいつは週プロ、ゴング、さらに、『週刊ファイト』(※2006年に休刊したタブロイド判のプロレス専門誌)の3つを買ってたのよ。だけど、俺が週プロを買ってることを知った上田は、『俺はもうゴングに集中する』って言って」
ウ「お互い、分担制になったんですね(笑)」
有「でも、上田はファイトも買い続けてましたけどね」
ウ「思うのは、私みたいに、いくら今プロレスにハマったからといって、過去の週プロを全部読み漁ることは不可能に近いわけじゃないですか。読んだからといって、その現場の熱量が活字だけでは伝わりにくいし、歴史をどこからどこまで遡るんだっていう話にもなる。
だけど、『有プロ』は、いわゆる読み聞かせですよね。寝る前に、お母さんが本を読んでくれたみたいに、有田さんが週プロを読み聞かせてくれるわけですよ。最初は正直、全日本、新日本とかも、よくわからない。
でもそこを、たとえば『長州がこっち行っちゃったんだよ! これはもう吉本の人が松竹行くみたいなもんで、絶対タブー』みたいに、人の言葉で解説してもらうほうが理解できる。有田さんが解説してくださることで、熱量とか重大さがより一層伝わるんですよね」
有「よく観てくれてるな(笑)。ウイカちゃんと仕事するのは今日で2回目だけど、初めて会うまで、ウイカちゃんのことちょっと警戒してたのよ。相方の上田の番組や、松本(人志)さんの番組に出てたのは知ってたんだけど、絡んだこともなかったしね。
イメージ的に、『は? なんなんすか?』って高圧的に言ってきそうなコなのかなという印象を持ってて。そしたら、『有プロ観てます! ありがとうございます!』って言うから、めっちゃいいコだなと思って(笑)」
ウ「有プロが、ホンットに人生変えてくれたんですよ。あと、有プロの醍醐味のひとつとして、有田さんはプロレスの事件を語るときに、まるでその現場にいたかのように話をされますよね」
有「プロレス関連の本を読み漁ってると、何がホントかわからなくなってきて、自分なりの解釈が生まれて、最終的には、自分がそこにいたことになるんだよね(笑)。
たとえば、俺らはライブで、上田と出会ったときのエピソードとか、高校時代のエピソードをよく話すんです。何度もやっていると、ここは少し話を脚色しようとか、この話は飽きたから、ちょっと作っちゃおうか、みたいなことになってくる。
そうすると、実際にはそんなヤツいなかったのに、いるんですよ、頭の中に。で、『リアルはなんだったっけ? あんな顔じゃなかったよね?』『違う、違う、違う。そもそも、そいついなかった』みたいな。けっこう、そういうのが多くなっちゃってて」
ウ「アハハハハ(爆笑)」
有「ネットには、俺が立教大学をやめるときに『上田がこっそり退学届を出してた』とか書いてあるんですけど、それなんかも本当は全然違うんですよね。
俺は自分で大学をやめてるんですよ。だけど、ネットではそう書かれてる。だから、俺の頭の中には、なぜか上田が退学届を出しにいってる映像とかがあるわけですよ(笑)。プロレスの中にもそんなところがあるというか」
ウ「本当のところがよくわからないっていうのがいいですよね。答えがどこにもなくて、見る人によっていろんな意見があって」
有「プロレスは勝負論だけじゃないしね。だって、ラグビーで日本がロシアに勝ったら、『日本、強かったな!』で話は終わるでしょ。
でもプロレスの場合は、試合を観たあとにファン同士が居酒屋で『あれ、どう思う? どう解釈した?』みたいな。本来は、どう思うもクソもないじゃんか(笑)」
ウ「確かに!(笑)。でも、そういうところも含めてプロレスは楽しいですよね」
有「この番組は、ゲストでプロレス関係者とかレスラーは来ないんですよ。つまり、実際に現場を見た方をあえて呼んでいないんです。
当事者の方が来てくれたら、そのときの真相がすべてわかっちゃう。でもあえてそうしないのは、プロレスファンとしてのこの番組の『奥ゆかしさ』と言えるんじゃないでしょうか(笑)」
※『有田と週刊プロレスと』はAmazon Prime Videoにて配信中。シーズン1&2は、DVD-BOXが発売中