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片岡鶴太郎、「マッチのものまね」でトランポリンが役立った

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.12.03 16:00 最終更新日:2019.12.08 00:48

片岡鶴太郎、「マッチのものまね」でトランポリンが役立った

 

 芸人、タレント、俳優、画家、ボクサー、ヨガと多彩な才能を持つ片岡鶴太郎(64)。

 

 しかし、もともとは元祖リアクション芸人と呼んでも過言ではない人物だ。その鶴太郎が、芸人ど真ん中のライブを30年ぶりに行うという。原点回帰を目指した鶴太郎に話を聞いた。

 

 

――鶴太郎さんは、もともとものまね芸をメインでやってらしたんで、声帯模写の片岡鶴八師匠に弟子入りされたのはわかります。でもその後、芸風がまったく違うトランポリンのアクロバット芸をやられている隼ジュンさんの下で修行されたと聞きました。いったいなぜですか?

 

鶴太郎 鶴八師匠の下での声帯模写のピン芸修行が3年で終わって。それで師匠に「お前さんね。あるコントグループが若い子を探していて、『鶴太郎はどうだ?』って言われてるんだけど、行ってみるかい?」って言われて。

 

 そのグループが体育大学出で、トランポリンをやっている人たちだから、あんまりしゃべりができないんですよ。それでしゃべれる若い子を探してて、師匠のところに話が来たんです。それで僕も「行きます」って。

 

――なるほど。トランポリンというより、しゃべりの方で誘われたんですね。

 

鶴太郎 そう。次が決まってなかったので渡りに船で、しかも月給8万円くれるって言うんで。そこはトランポリンだけでなく、バラエティショーで歌やコントもやってるっていうから、一番下っ端でボウヤを兼ねてやることになりました。

 

――一番下っ端で、40年以上前に月給8万円って、めっちゃいい条件ですね。

 

鶴太郎 それですぐに別府の温泉ホテルに3カ月間。

 

――地方巡業ですか。

 

鶴太郎 そう。夜はバラエティショーで歌を歌ったりコントやったり、トランポリンのショーがあったりで、30~40分のステージがあるんです。昼間はみんなトレーニングやるんで、そのときにトランポリンの宙返りくらいまで身につけて。

 

――え! 宙返りってすごいですね。

 

鶴太郎 ホテルのトランポリンのショーでは、最後はトランポリンにお客さんを上げるんです。そうするとウケるんですよ。それで、「じゃあ最後、どなたかやってみたいお客さんいますか?」って聞くと、客席にいる僕が「はい!」って手を上げてサクラをやるわけです。

 

――なるほど。そのためにある程度練習してたんですね。

 

鶴太郎 ホテルの浴衣姿でステージに出て来て。それでトランポリンで飛ぶと浴衣がはだけるじゃない。よく見ると、僕が女性用の赤いパンツをはいてるの。

 

――いや、それサクラってバレますよ。やりすぎでしょ(笑)。

 

鶴太郎 そしたら司会者が焦って「ちょっと待って、お客さん! なんですか?」って。「いや~、女房の……女房のパンツ」って言うとお客さんがドッカンとウケるんです。

 

――それはウケますね。

 

鶴太郎 後はトランポリンを張っているバネのところにわざとズボッて落ちて股間を挟んで「いたたたたー!」なんて言いながら。ウケるんですけど、それってある程度トランポリンが飛べないと受け身もとれないんで。このトランポリンの技が、『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)でマッチのものまねで役立ったんです。

 

――いや、マッチにそんなトランポリンのシーンなんてありましたっけ?

 

鶴太郎 トランポリンで受け身を覚えたから。ひょうきん族のマッチでいろいろ危険なことをやらされたけど、ガがなかったのよ。これは受け身のおかげなの

 

――若手時代の鶴太郎さんの体を張る芸が、トランポリンの受け身がベースになっていたとは意外でした(笑)。

 

取材・文/インタビューマン山下
 1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退。現在はインタビュアー・お笑いジャーナリスト

 

※片岡鶴太郎の「鶴やしき」第1回公演「寄席あつめ」は12月7日、かめありリリオホールにて。第2回公演「ちょっちゅね団子」は12月18日、浅草花劇場で関根勤を迎えて開催予定

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