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水島新司が引退…江本孟紀が語る「“野球狂”伝説」似顔絵入りのグローブが60万円に
エンタメFLASH編集部
記事投稿日:2020.12.17 06:00 最終更新日:2020.12.17 06:00
2020年12月1日、漫画家・水島新司先生が引退。数々の人気野球漫画を描き続けてきた水島先生は、野球を愛するあまり、数々の伝説を打ち立てていた――。水島作品にも登場した江本孟紀氏が、エピソードを語る。
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「南海ホークスには、大酒飲みの選手が多かったから、僕にもそんなイメージを持ったのか、『あぶさん』に初めて登場したときは酒飲みのキャラだったんですよ。
だけど僕は、まったく酒が飲めない。一滴も飲めないんです。それを水島さんに言ったら、次回からはキャラがガラッと変わっていました」(江本氏、以下同)
南海の投手だった江本氏は、野村克也監督とともに『あぶさん』の1巻から登場している。その後、移籍した阪神タイガースで、「ベンチがアホやから野球がでけへん」と言い捨てて引退したことは有名なエピソードだが、この騒動にも水島氏との思い出があった。
「ベンチに戻ってから、思いっきりグローブを叩きつけたんです。それでも僕の怒りは収まらなくて、今度はそのグローブを、スタンドに放り投げてしまったんです。
プロ野球人生最後のグローブなんですが、それには水島さん直筆の僕の似顔絵が描いてあったんです。そのときは頭に血が上ってすっかり忘れていましたが(苦笑)。
その後、グローブを拾った方がテレビ東京の『開運!なんでも鑑定団』に出演して鑑定してもらったら、なんと60万円でした。僕のグローブというだけではそれこそ二足三文でしょうけど、水島さんの絵があったから、それだけの評価になったんでしょうね。驚きました」
江本氏がプロ野球を引退したあとも、水島先生とのつき合いは続いた。
「僕の個人事務所の忘年会などにも、昔のよしみで出席してくださいました。大勢の方がいたので、あまりお話しもできなかったですけど。
水島さんが漫画家を引退されるのは残念ですけど、長いことプロ野球のために貢献してくださったことへの感謝しかないですね。僕も団塊の世代、そろそろ引退せえっちゅうことですかね(笑)」
えもとたけのり
1947年7月22日生まれ 高知県出身 法政大→熊谷組を経て、ドラフト外で東映フライヤーズに入団。その後、南海ホークス、阪神タイガースで活躍。現在はプロ野球解説者として活動している
(週刊FLASH 2020年12月29日号)