
快進撃を続けるMrs. GREEN APPLE
東京ディズニーリゾートといえば、日本屈指の人気観光スポットのひとつ。子どもを連れた家族やカップルなど、多くの人たちの訪問先として選ばれてきた。しかし、最近では若者層を中心に“ディズニー離れ”が進んでいるとネット上で指摘され、議論も加速しているようだ。
「実際、来園者数は減っているようです。とくに2025年の夏は連日、猛暑が続きましたので、屋外アトラクションを中心とするテーマパークへ足を運ぶ人が減った可能性が考えられます。2013年以降は毎年、3000万人を超える来場者がありましたが、新型コロナウイルスの流行を経て減少し、それ以来、3000万人を超えていません」(エンタメライター)
だが、入場者数は減ったとはいえ、売り上げ自体は増えているという。
「ひとりあたりの売上高は過去最高です。現在、東京ディズニーランドの入場料は、曜日や時期によって異なる変動性となっています。『1デーパスポート』は、大人の場合、最低でも7900円。また、ホテル事業も好調です。入場数をある程度制限したうえで、ひとりあたりの売上を向上させるという“高価格化路線”にシフトしているというわけです」(同前)
高価格化路線は当然、来場への“ハードル”をあげることになる。
「企業としては、利益をあげることが大切です。リッチな客に来てもらい、たくさんおカネを使ってもらう。その代わりに来園者数を制限し、アトラクションの待ち時間や園内の混雑を低減し、体験価値を向上させる、という考え方でしょう。ただ、そうなると当然おカネのない若者は来場しにくくなるでしょう。近年も物価高で、ただでさえ若者は、苦しい生活を強いられていますから」(同前)
さらにX上では、ある人気ミュージシャンの名前もあがっている。
《ディズニー離れが加速してるのはミセスの件があったから一時的なモノじゃないの?》
《ミセスとかジャニーズとかディズニー関係ないコンテンツとコラボしだすようになってから更に距離ができたディズニーならすでに沢山の作品やキャラクターがいるのだから、それだけで完結してほしい》
《ディズニーは最近若者離れが深刻だっていうから、苦肉の策でミセスなんかなと思ってる》
「ミセス」ことMrs.GREEN APPLEの名前があがっているのだ。ミセスはこの夏、東京ディズニーリゾートでおこなわれたスペシャルイベント「サマー・クールオフat Tokyo Disney Resort」のテーマソングを手がけている。だが、波乱も起きてしまった。
「ミセスは7月1日、ディズニーランドでおこなわれたパレードにサプライズで登場しました。まさかの展開に、たまたま会場に居合わせたミセスファンは大喜び。しかし、あるファンがミセスを撮影したいあまりに『ミッキー邪魔』と呟く動画がネット上で拡散され、ディズニーファンから猛批判を集めています。Xでは『ミセス邪魔』のフレーズもトレンド入りしました。“若者ウケがよさそう”という理由でポップアーティストを絡める姿勢に、疑問の声があがっています」(芸能記者)
とはいえ、こうしたディズニーの方針が当面の間、変わることはなさそうだ。
「いまさら来園者数を追い求めるような方向にはいかないでしょう。“あこがれの存在”として、高価格化路線を維持するのではないでしょうか。ただ、エンタメ施設である以上、まだ行ったことのない人への訴求力も大切です。どうやったら値段に見合う価値があると納得させられるのか、試行錯誤が続くでしょう」(前出・エンタメライター)
“贅沢な場所”になったのは間違いない。