
5億円マグロさばく喜代村・木村清社長写真(スポーツ報知/アフロ)
1月5日におこなわれた新年恒例マグロの初競りで、過去最高の5億1030万円の値がつきました。落札したのは、すしチェーン『すしざんまい』を展開する『喜代村』。2020年以来、6年ぶりに『一番マグロ』を競り落とし、テレビでも大きな話題となりました。
2019年に記録した、前回の過去最高値の『一番マグロ』は3億3360万円。そのマグロを落札したのも『喜代村』でした。筆者は以前、株式会社喜代村代表取締役・木村清さんにお話を伺っています。
『すしざんまい』の1号店がオープンしたのが2001年4月。その翌年の2002年から初競りに参加し、『一番マグロ』を獲りにいっていたと言います。
「当時は落札価格が260万ぐらいで安いから、新聞には1行だけしかのりませんでした。それでも普通に買ったら160万ぐらいですから、100万ぐらい高いわけ。だから『ご祝儀で、しょうがないだろ』と思ってました。それがどんどん値段が上がっていって……」
木村社長は『すしざんまい』をオープンする前は弁当店を営んでいました。今では当たり前のあったかいお弁当を、最初に売り始めた第一人者だと言います。
「それまでは冷たい弁当しかなかったんですよ。私は冷凍食品を弁当店に売りにいっていたんだけど、弁当の売り上げがいっこうに増えなかったの。そこで『売り上げが増える方法はないかな?』と。その当時、保温ジャー式のあったかいまま食べられる弁当箱を会社に持ってくる人がいて。『これいいな』と思って、あったかい弁当を作ったの。
そしたら保健所から『あったかい弁当は食中毒が起きやすいから売ったらいけません』と言われて。調べたら、ご飯を炊いてから4時間以内なら菌が出ないことがわかったんです。
そこで弁当に『2時間以内に必ずお召し上がりください。2時間過ぎると食中毒の可能性があるので正露丸をつけます。4時間過ぎてから食べる方には戒名もご用意します」と宣伝文句をつけて売ったらそれが当たって売れに売れました』
のり弁当に白身フライを入れ始めたのも木村社長でした。以前は白身フライは高級食材だったので、弁当に入れることができませんでした。しかし、社長が安く仕入れるルートを見つけたことで可能になったのです。
「白身フライは世界でも高級だったんだよ。でも、根室に行ったらスケソウダラがいっぱいとれるんですよ。そこではタラコを取ったスケソウダラを捨てるそうで、捨てるのに1尾15円かかるって言うから俺が5円で引き取って。それで5円の原料を3枚おろしにしてフライにしたの。それで6000食ぐらい毎月売れた(笑)」
マグロを1本、5億で競り落とすこともあれば、スケソウダラを1尾5円で仕入れることも。たんなる話題先行型かと思いきや、革命児・木村社長の才覚には驚かされるばかりです。
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







