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金村義明の症例に学ぶ「痛風予防の食品」プリン体の基礎を伝授

ライフ・マネー 投稿日:2020.06.13 16:00FLASH編集部

金村義明の症例に学ぶ「痛風予防の食品」プリン体の基礎を伝授

データ提供・公益財団法人 痛風・尿酸財団(帝京大学薬学部・金子希代子教授の検査に基づく)

 

 それでも、何も気にせず食べていいわけではない。2000人以上の栄養指導をおこなってきた管理栄養士の八木絵理奈氏に、注意点を聞いた。

 

「プリン体が多く含まれるのは、レバー・エビ・魚の干物など。召し上がった翌日は、プリン体含有量の低いものを摂るよう、心がけてください。

 

 牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品は、プリン体含有量が少ないだけでなく、尿をアルカリ性にする効果が期待できます。尿が酸性傾向になっている痛風の方には、おすすめです。最近は、尿酸値の上昇を抑える効果に特化したヨーグルトもあります。召し上がる時間は朝でも昼でも、いつでも大丈夫です」

 

 これからの時季は、枝豆もいいそうだ。

 

「野菜嫌いの男性は多いと思いますが、枝豆は食物繊維が豊富で、プリン体の吸収を抑制する効果が期待できます。尿酸の排出を促すとされている、ビタミンCも多く含まれています」(同前)

 

 枝豆とくればビールだが、痛風患者には “もってのほか” とされている。山中院長が、苦笑しながら補足する。

 

「たしかにビールは、もっとも尿酸値を上げるお酒のひとつですが、じつは、アルコール自体に尿酸値を上げてしまう作用があります。

 

 よく『プリン体が入っていない焼酎は、いくら飲んでも大丈夫』といわれますが、それは “呑んべえ” の言い訳。『お酒を毎日飲む人は、痛風の危険度が2倍になる』といわれています」

 

 このページの冒頭の図は、食品をプリン体含有量で分類したものだ。山中院長が、見方を解説する。

 

「この図は、100g(アルコール飲料は100ml)中のプリン体含有量を示しています。たとえば、煮干しにプリン体が多く含まれているとあります。しかし、煮干しを100g食べるのは、けっこう大変ですよね。

 

『1食あたりの “全プリン体含有量” を考えたほうがいい』と、患者さんにはアドバイスをしています」

 

 そのことも踏まえて、上の図を毎日の食生活の参考にしていただきたい。

 


やまなかひさし
東京女子医科大学で痛風の診療と研究を一貫しておこない、現職

 

やぎえりな
介護施設に5年間勤務し、特定保健指導の管理栄養士に。「我慢しない食事で、あなたのいきいき、長生きをかなえる」がモットー。「えいようJoin」登録者

 

(週刊FLASH 2020年6月2日号)

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