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フリマアプリで「ニセ宝石」販売中「鑑別書も偽造だった!」

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.10.01 16:10 最終更新日:2020.10.14 14:13

フリマアプリで「ニセ宝石」販売中「鑑別書も偽造だった!」

偽エメラルドと偽サファイア

 

 フリマアプリでものを売り買いすることが当たり前の時代。しかし、かんたんに売買できるからこそ、悪質な詐欺が横行しているという。

 

 9月28日、宝石の鑑定や販売を専門とする会社「リカラット」代表の小山慶一郎氏がこんなツイートを投稿した。

 

《本日はフリマアプリで購入したという鑑別書付きのサファイアの鑑別依頼。結果は…ガラスでした。

 

 

 調べたところ実在しない鑑別機関でした。偽鑑別書付きの宝石がフリマアプリで多く出回っていますのでご注意ください。特に海外のものが多いです。不安なものがあれば、DM頂ければ調べます。》

 

 ツイートは大きな反響を呼び、「私も偽物の鑑別書にやられました」「これも偽物でしょうか」といった相談が数多く寄せられている。

 

 小山氏が実情を明かす。

 

「昔はぽつぽつ偽物が出回るくらいだったんですが、ここ2〜3年、フリマアプリが急拡大し、個人の方が気軽に物品を販売できるようになったことで、急激に偽物が増えました。

 

 特に、アリエク(アリーエクスプレス)のような海外サイトで偽物の宝石を購入された方が、いらなくなったので手放そうということでフリマアプリに出品する。厄介なのは、そもそも購入者の方が騙されているため、悪意を持って転売しているわけではないところです。

 

 弊社にもよく『海外サイトで買ったんですが、これは本物ですか?』というご相談が来るんですが、7割方が偽物。1回目の取引では本物を送り、2回目以降は偽物を送りつける手の込んだ業者もいます」

 

 宝石の価値を判断する方法として、石のサイズや形状を証明する「鑑別書」がついてくるが、最近はこの鑑別書自体が偽物のケースも多いという。

 

実在の鑑別機関の名を騙った偽の鑑別書

 

「海外の鑑別書の偽物が圧倒的に多い。鑑別書が本物かどうか見極めるには、いくつかポイントがあります。まずは、書類に記載されている会社名を調べる。

 

 基本的に、彼らはサイトまでは作りこんでいます。ただし、住所が実在しなかったり、サイト上に記載されているSNSアイコンをクリックしてもリンク先がなかったりするため、細部まで確認してください。

 

 最近では、さらに悪質なケースもあります。実在する鑑別機関のロゴを使い、素人目にはほぼわからないように鑑別書を作りこむんです。

 

 ただし、記載されたURLを読み込むと別のページに飛ぶ。そこまで確認して初めて、偽物だとわかります。これでは、皆さんが騙されてしまうのも無理はありません」

 

 実は、フリマアプリで偽の宝石を転売しても、法律上、罪には問われない。

 

「偽のブランド品を販売した場合は、ブランドに商標権があるため、罪に問われます。しかし、宝石は天然物なので商標権はありません。そのため、仮に偽物を販売してしまっても、謝罪して返金すれば事が終わってしまう。そうした気軽さも問題です。

 

 現状、我々にできるのは、注意喚起です。他にも、フリマアプリ事務局で、問題のある鑑別書を画像認識してはじくようなシステムが組み込まれると理想的ですね」

 

 すでに購入してしまった宝石を、自宅で簡単に鑑別する方法もあるという。

 

「偽物が多い宝石の一つに真珠がありますが、ためしに真珠同士をこすってみてください。ざらざらしていたら本物、つるつるしていたらプラスチックです。

 

 他にも、琥珀は食塩水に入れることで簡単に判別できます。原理上、プラスチックは沈み、本物は浮きます。ただ、必ず裸石の状態で、水に溶け切らないほどの大量の食塩水を入れておこなってください」

 

 小山氏は、「フリマアプリで宝石を購入する際は、まず鑑別書の有無を確かめる。ない場合は購入を避け、ある場合は実在する鑑別機関なのか、細かく確かめる慎重さが必要」という。

 

 悲しい買い物をすることがないよう、ポイントを知って正しく自衛したい。

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