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【食堂のおばちゃんの人生相談】47歳・団体職員のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.10.23 11:00 最終更新日:2020.10.23 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/脱線さん(47)団体職員】
 行きつけのスナックにお気に入りの女のコがいるのだが、たまに顔を合わせる客が手相を見るのが上手いらしく、彼女の手にベタベタ触っては適当なことを言って、「なんでわかるの?」と感激されている。お世辞とわかっていてもムカつく。手相以外に、彼女に接近できる武器はないでしょうか。

 

 

【山口先生のお答え】
 なるほど。そりゃムカつきますね。お気持ちはよくわかります。一般に女性は占いが好きですよね。星占いに血液型、四柱推命、手相人相エトセトラ。かつて細木数子さんの「六星占術」は、スーパーやコンビニに必ず置いてありましたが、買っていたのはほとんど女性です。

 

 そうそう、石川啄木に「はたらけどはたらけど 猶わが生活楽にならざり ぢつと手を見る」という和歌がありますが、私、あれは手相を見ているんだと思いました。私も不遇時代はじっと手相を見たので。

 

 占いが好きというのは、何か大きな力に頼りたい気持ちがあるんだと思います。人生は上手くいかないし、将来不安ですものね。そんな女心に接近する手段として、占いは有効です。あなたも負けてられませんよ。

 

 でも、だからといってカード占いとか、別の占いを武器にするのはお勧めできません。二番煎じのイメージがありますから。では何が有効か? 私の一押しは「怪談」です。女性は怖い話が大好きです。「あなたの知らない世界」「本当にあった怖い話」等のファンは、圧倒的に女性です。

 

 頑張って怪談ネタを仕込みましょう。あなたご自身の体験、友人の体験、女性の部下や同僚の体験など、ネタによって振り分けて、飽きさせずに披露して下さい。あなたの話に震え上がった彼女が「今夜は一人で居たくない」と抱きついてくれたら大成功!

 


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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