「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/非スマートさん(49)公務員】
スマホを買った途端、落として壊してしまった。子供のころから何故か、買った物をすぐ壊してしまい、親に注意された。いまさらながら、何かいい対策はないですか?
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【山口先生のお答え】
あのう、あなたは「新しい物」と相性が悪いんだと思います。私も同じです。新しい物や流行と縁がないです。だからインベーダーゲームもディスコも合コンも援助交際もやってません(笑)。
私の携帯電話はらくらくホンで、音声通話しか出来ません。ついでにブログとかツイッターとかSNSとか、一切やっていません。やり方も分からないし。でも、それでまったく不自由ないですよ。
非スマートさん、新しい物を手に入れる前に、本当にそれが欲しいのか、必要としているのか、よく考えましょう。どうしても欲しい物、必要な物であれば、すぐに壊れたり紛失したりしません。物の方であなたから離れないのです。
そして、相性が悪いものと無理して仲良くしようとしても無駄です。新しい物を求めるより、古い物と古い人を大事にして下さい。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中