答えは北海道小樽市にある「小樽運河」です!
小樽港は北海道開拓の玄関口として発展してきました。当時は、大きな船を沖に泊め、はしけ(本船と波止場の間を行き来して荷運びする小舟)を使って荷揚げをしていました。
取扱う荷量が多くなり、運搬作業を効率的におこなう必要が出てきました。はしけが接岸できる距離を長くするために、海面を埋め立てることによってできたのが「小樽運河」です。
「小樽運河は、大正12年(1923年)に完成し、内陸を掘り込んだ運河ではなく、海岸部分を埋め立てて造られたため、直線ではなく緩やかに湾曲しているのが特徴です。
しかし、時代が変わり戦後になると、港の埠頭(ふとう)岸壁の整備により、その使命は終わりを告げました。
昭和61年(1986年)、運河は、十数年に及んだ埋立てをめぐる論争の末に一部を埋立て、幅の半分が道路となり、散策路が整備され現在の姿に生まれ変わりました。
運河の全長はじつに1140m。運河散策路には63基のガス灯が設置され、夕暮れ時には、ガス灯が灯るとともに石造の倉庫群がライトアップされ、昼間と違う雰囲気が楽しめます」(小樽市観光振興室)
写真提供・小樽市観光振興室