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人生100年時代の「これから年表」50代の投資は「東京×中古×ワンルーム」
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.08.23 16:00 最終更新日:2021.08.23 16:00
「人生100年時代」といわれて久しい。長らく40歳が人生の折り返し地点とされてきたが、今や50歳と考えるべきだろう。
「50歳から、さらに50年という長丁場をどう生きればいいのかと考えてしまうかもしれません。でも、何歳ごろにどんなトラブルに巻き込まれやすいのかがわかれば、事前に対策を立てられます。老後はけっして暗くはありません」
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こう話すのは、『老後の年表』の著者で、老後問題解決コンサルタントとして活動する横手彰太氏(48)。人生後半の問題に対処するためには、いつ何が起こるかを知り、40代から “自分の武器” を身につけておくことが重要だという。
■投資するなら「東京×中古×ワンルーム」
40代では自己投資にお金を使い、50代は「お金を増やすステージ」だという。老後の生活のため、不労所得を得るにはどんな方法があるのか。
「我々の世代は受け取る年金の額が少なくなりますから、毎月5万〜10万円の収入を上乗せできるよう投資を始めましょう。
やり方は人それぞれなので、投資信託でも株でもいいです。私は30代で株を始めましたがうまくいかず、40代で不動産投資に出会いました。現在、毎月10万円ほどの家賃収入を得ています。
後期高齢者になれば医療費は増えますし、維持費のかさむ家を手放したり、介護施設に入るなど住み替え資金も必要。近年は中高年のひきこもりが増え、離職した我が子を養わなければならなくなるかもしれない。老後破産を避けるために定期収入は重要です」
横手氏の不動産投資の鉄則は、「東京」「中古」「ワンルーム」だという。
「不動産投資は人が集まる場所でするのが基本なので、東京の物件を選びましょう。新築はプレミアムがあるぶん、購入直後から価値が下がる。中古は当然、新築よりも安く購入できるので、収益性と利回りが高い。
ワンルーム賃貸をすすめるのは、ファミリータイプの場合、入居者は分譲も視野に入れるためライバルが多いから。20平米ほどのワンルームなら、学生をはじめ単身者の需要が常にあり、分譲もライバルにならない」
■財産管理のための「家族信託」
もうひとつ、50代でやっておくといいと話すのが、横手氏の専門でもある「家族信託」だ。
「家族信託というのは、財産の管理を家族にまかせる仕組みのことです。認知症のことは知っていても、それがすなわちお金の問題でもあることを知らない人は多い。
認知症になると判断力がなくなるため、法律的な手続きができなくなり、銀行により財産が凍結されてしまう恐れがあります。それは絶対に避けたいので、事前に信頼できるお子さんと契約をして、1000万円、2000万円と現金を預ける。
いつか自分の介護が必要になったら、そこから費用を賄うという契約です。相続のために遺言を書いてくれというと、親子関係はギクシャクしてしまいがちですが、家族信託の場合は、親が長生きすることが前提なので前向きな話になり、資産の棚卸しがスムーズに進みます。
これは1000人以上の相談を受けてきた私が実感したことです。認知症対策をしておけば、相続問題の9割は解決できます」
100歳で笑って過ごせるか否か。すべては40代、50代のおこないにかかっている。
(週刊FLASH 2021年8月31日号)