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ダイエットの新常識「寝不足だと太る」は本当だった!

ライフ・マネー 投稿日:2017.02.07 17:00FLASH編集部

ダイエットの新常識「寝不足だと太る」は本当だった!

 

「普段は、それほど甘いものを食べないのですが、仕事が忙しくなって寝不足が続くと甘い缶コーヒーをがぶ飲みしたりお菓子を食べてしまったりするんですよね。そんなことを繰り返しているうちに太ってきてしまって……」と話すのは、メタボ気味の体型を気にする40代サラリーマン。

 

 これまでも「寝不足は太る」という説があり、さまざまな研究が進められていた。

 

 たとえば2010年には、3万人超の調査で、1日6時間しか寝ない人は7~8時間寝る人より太りやすいとされた。また、食欲をコントロールする「レプチン」「グレリン」という2種類のホルモンバランスが、寝ないと崩れやすいことなども知られていたが、今回、まったく新しい事実が明らかになった。「寝不足になると甘いものを食べたくなる」のに脳が関わっていることが医学的に解明されたのだ。

 

 昨年末、『eLIFE』に研究成果を発表したのは、筑波大学のミハエル・ラザルス准教授らの研究グループ。

 

 睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠がある。レム睡眠は体が眠っていても脳は活動している状態で、眠りが浅い。一方のノンレム睡眠は体は活動しているが、脳が眠りについている状態だ。

 

 不安定な状態や寝不足になると、レム睡眠が減る。ラザルス准教授がマウスにレム睡眠だけ減らす実験を行ったところ、マウスはショ糖と脂質の摂食量が増加した。つまり、寝不足になると甘いものや脂っこいものが食べたくなるのだ。

 

 だが、脳の一部である「前頭前皮質」の神経活動を人為的に抑制すると、レム睡眠が減ってもマウスのショ糖の摂取量は増えなかったという。「前頭前皮質」は食欲をコントロールする役割を持っているといわれるが、これまで具体的な働きがわからず、食欲との関係性も証明されていなかった。それが今回の実験で初めて証明されたのだ。

 

 歳を重ねると体の活動量が減るため、レム睡眠の時間も少なくなる。レム睡眠には脳が学習したり記憶したりしたことを整理する働きもあり、睡眠時間が減ると精神的に不安定になることも。仕事が忙しいからといって睡眠時間を削ると、仕事の効率が上がらないばかりか、うつ状態になったり太ってしまったり……といいことはひとつもない。

 

 体と精神の健康を保つためにも、ダイエット成功のためにも、これからはしっかりと睡眠時間を確保することを心がけたい。

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