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47都道府県「地震で揺れやすい街」を徹底調査!「増幅率」ワースト2は秋田駅、1位は?

ライフ・マネー 投稿日:2021.12.07 06:00FLASH編集部

47都道府県「地震で揺れやすい街」を徹底調査!「増幅率」ワースト2は秋田駅、1位は?

10月7日に首都圏で発生した地震では、舎人公園駅近くで日暮里・舎人ライナーが脱線し、利用者に大きな影響が出た(写真・朝日新聞)

 

 12月3日、最大震度5弱を記録する地震が、山梨県と和歌山県で相次いで発生した。2021年10月以降、国内で発生した震度4以上の地震は、計11回(12月3日現在)。このうち6回が茨城県、千葉県、山梨県を震源地としている。首都圏の住民には、不安も当然だろう。

 

 

 なかでもとくに恐ろしさを再認識させられたのが、10月7日夜に発生した、千葉県北西部を震源とする地震だ。東京都足立区、埼玉県川口市、宮代町の3カ所で震度5強を観測し、都内で震度5強以上の揺れが観測されたのは、2011年に発生した東日本大震災以来のことだった。

 

 10月の地震では、都内を走る日暮里・舎人ライナーの車両が脱線するなど、都市部の交通網に混乱が発生。水道管の破裂も各地で多発した。首都圏を見舞った10年ぶりの大きな揺れは、我々が地震列島に暮らしていることをあらためて認識させるものだった。

 

 この地震では震度5強のほか、震度5弱を千葉、東京、埼玉、神奈川などの計30カ所で記録しているが、これらを地図上で確認すると、なんとも不思議なことが見えてくる。震源地は千葉駅の真下あたりとされているが、そこから大きく離れた場所で、大きな震度を記録しているのだ。

 

 千葉駅のある千葉市中央区は震度5弱だったが、隣接する稲毛区、緑区、若葉区などは震度4。震源と、震度5強を記録した地点との距離は、足立区が45km、川口市が54km、宮代町はなんと75kmもある。また、95kmも離れた埼玉県鴻巣市でも、震度5弱を記録しているのだ。埼玉県内では12カ所で震度5弱を記録している一方、震源のある千葉県内で震度5弱を記録したのは6カ所だった。

 

 この現象について、だいち災害リスク研究所所長で “地盤災害ドクター” の横山芳春氏はこう説明する。

 

「地盤により、揺れやすい場所、揺れにくい場所があるのです。揺れが大きかった場所は、都心から荒川や中川沿いに、北北西へ伸びる地域。これを、揺れやすさを表わす『表層地盤増幅率』のマップと見比べると、かなり一致していることがわかります」

 

 地盤は、揺れに大きな影響を及ぼすという。

 

「私は2016年の熊本地震、2018年の北海道胆振東部地震などの被災地を調査してきましたが、わずか数軒離れただけ、道路1本隔てただけでも、家屋の被害状況が大きく違うというケースが数多くありました。たとえば地震が起きたとき、揺れにくい地盤の敷地では震度5強だったのに、極めて揺れやすい地盤の敷地では震度6強や7にまで揺れが大きくなってしまうということがあります」(横山氏・以下同)

 

( 週刊FLASH 2021年12月21日号 )

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