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ふるさと納税「まだ間に合う」換金できる返礼品!
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2017.03.23 12:00 最終更新日:2017.03.23 12:00
『写真:AFLO』
千葉県勝浦市のふるさと納税の返礼品「かつうら七福感謝券」の贈呈が2月末で廃止になった。この感謝券、1万円を勝浦市に「ふるさと納税(寄付)」するごとに7000円ぶんがもらえ、市内130の店で利用できる。5万円を寄付すれば3万5000円の感謝券がもらえるうえ、2000円を除いた4万8000円ぶんの住民税が控除されるというお得さだ。
ふるさと納税の達人・金森重樹氏が廃止を惜しむ。
「ほぼ毎月、家族で勝浦に行っていました。宿泊施設も充実しており、先日も子供たちに乗馬やマリンスポーツをさせてきたばかり。飲食代やガソリン代も感謝券で支払えました」
市内の書店経営者はこう証言する。
「『ONE PIECE』全巻や、分厚い医学書も感謝券で売れました。遠方からもお客さんが大勢みえて、飲食店も儲かったんじゃないでしょうか」
市内を代表する宿泊施設「ホテル三日月」は、「感謝券の売り上げは8カ月で約2500万円。割合的にはわずかですが、初めて勝浦に来たお客様もいらっしゃった」と話す。
導入から1年足らずで、市の税収も約20億円増。寄付者、地元、自治体「三方よし」の感謝券が、なぜ廃止なのか。「転売できちゃう」からである。
総務省は2016年4月、金券や家電など、転売しやすいものを返礼品にしないよう全国の自治体に通知した。
特に還元率(寄付額に対する返礼品の額)70%に達する勝浦市には、高市早苗総務大臣が名指しで是正を求めてきた。勝浦市も券に「転売禁止」と印字したり、ネットオークション出品者に取り下げを要請してきたが、やめさせることはできなかったという。
今回、金券を提供する多くの自治体は「廃止の予定はない」と回答を寄せてくれたが、高市大臣の追及は厳しさを増している。いつルールが変わるかもわからない。そこで金森氏に、今のうちに申し込んでおくべき、おすすめの自治体を挙げてもらった。
「静岡県の伊豆の国市もよく利用していますし、群馬県草津町は加盟店が200以上もあってお気に入りです!」
そんななか、三重県明和町は一歩進んだサービスを始めた。
「紙の商品券ではなく、登録したIDにポイントが付与され、提携する飲食店で利用できる『ふるなび』と提携したのです。これなら転売できないし、明和町名物の松阪牛を都内のいくつもの店で食べられますよ」(金森氏)
ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を企画・運営する㈱トラストバンク広報の玉越有美子氏は、今後の見通しをこう語る。
「感謝券は人が動くので経済効果が見込めると思います。自治体様からのご要望もあるので、地域を元気にできるようなデジタル感謝券を検討しています」
転売屋や総務省に負けず、お得な金券、継続希望です!
(週刊FLASH 2017年3月14日号)