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【巨大チェーン地震MAP】北陸・山陰M7級と南海トラフは連鎖する!伊豆大島と有珠山の噴火にも要注意
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2022.04.03 06:00 最終更新日:2022.04.03 06:00
3月16日に起きた福島県沖、M7.4の地震は、首都圏で大規模停電を引き起こすなど、甚大な被害をもたらした。
ここ最近、沖縄、石川など日本各地で地震が頻発。海外でもトンガの噴火やスマトラ島沖地震など、巨大な災害が相次いでいる。専門家は “地震大国” 日本のXデーをいつと予想しているのかーー。
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「今回の地震は、11年前の東日本大震災の余震です」
そう語るのは、京都大学・鎌田浩毅名誉教授だ。
「2004年にスマトラ島沖で3・11と同規模の地震が発生しましたが、最大余震はM8.6。今後も同様の余震が東北沖に起こると想定しなければなりません。余震が起きるのは、3・11で生じたプレートの歪みを回収するため。それには30年以上かかると想定されており、あと20年近くはM8.0レベルの余震に警戒が必要です」
かねてより危険視されてきた南海トラフ地震。東京大学・佐藤比呂志名誉教授は、2030年代の到来を予想する。
「歴史地震の研究によれば、南海トラフは過去6回、短いと90年おきに起きています。前回が1944年ですから、次に来るのは2030年代以降だと考えています」
だが、佐藤教授がもっとも危惧している地震は別にある。
「怖いのはむしろ、その前に高確率で起きる内陸地震です。巨大地震は突然発生するわけではなく、前兆があって、本震があって、その後に余震も続く。この連鎖が怖いんです」
さらに佐藤教授は “チェーン地震” 発生場所を解説する。
「南海トラフや東日本大震災のようなプレート型の大地震が起こる前には、その原因となるプレート境界の圧力によって、周辺の活断層にもひずみが蓄積され、内陸地震が発生します。
危険なのは山陰、近畿、北陸を含む中部地方の活断層です。特にこれまで南海トラフでは、日本海側で前兆となる地震が多発してきました。内陸地震といっても侮ってはいけません。私はM7.0クラスを想定しています。
前回の南海トラフ地震では、その前後に発生した内陸地震で本震の倍以上の3000人の死者が出たといわれています。家具が飛んでくるとか、死者が数千人におよぶレベルの地震なんです。
こうした内陸地震は、南海トラフ本震の時期を考えると、とっくに起こっていておかしくないのです」
来たる南海トラフでは、前兆となる内陸地震が、山陰から北陸にかけての日本海側で起こり、巨大地震が連鎖すると考えられるという。一方で、東京工業大学・中島淳一教授は、千島海溝での巨大地震に警鐘を鳴らす。
「この地帯では、3・11レベルの超巨大地震が起きる可能性が考えられています。発生時期を予測するのは困難ですが、今後30年以内に発生する確率は7~40%という試算もあり、かなり高い。
昨年12月に内閣府から発表された被害想定によれば、巨大津波により、最大で約10万人の死者が出るとされています」
中島教授は、さらに火山活動も活発化していると語る。
「特に、伊豆大島と北海道の有珠山については要注意です。伊豆大島で住民が全員避難する噴火が起きた、1986年から今年で36年。伊豆大島の噴火は35年周期で起きているので、次いつ大噴火が起きても不思議ではない。有珠山の噴火の周期も20~30年で、前回が2000年なので、時期は近いとみていいと思います」
地震大国、日本。大災害は、早ければ今年起こる可能性もあるーー。