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「主婦なんて中卒でもなれる」「私の旦那の方が稼ぎあるし」女性同士の“マウンティング”調査論文が話題に…研究者に話を聞いた

ライフ・マネー 投稿日:2022.06.11 14:40FLASH編集部

「主婦なんて中卒でもなれる」「私の旦那の方が稼ぎあるし」女性同士の“マウンティング”調査論文が話題に…研究者に話を聞いた

論文『マウンティングエピソードの収集とその分類:隠蔽された格付け争いと女性の傷つき』より

 

 この数日、SNS上で女性同士の“マウンティング”について調査した論文が、話題を呼んでいる。

 

《女性同士のマウンティングに関する研究が面白い。マウンティングエピソードの収集とその分類 女性同士のマウンティングを、<伝統的女性の価値観>,<自立した人間>,<性的魅力>の3つに分類し、3すくみの構造にあると指摘した。具体例の例示がやたら生々しい。》

 

 

 このツイートがきっかけになったのか、SNS上では突如、マウンティング論文に関する話題が沸騰。

 

《「女性のマウンティングについての論文」これはなかなかにヤバい内容!言われたことあるし言ったこともあるかもしれない。気をつけよう。》

 

《マウンティングの本質と具体例が地獄》

 

 などと、注目を集めている。

 

 話題となった論文『マウンティングエピソードの収集とその分類:隠蔽された格付け争いと女性の傷つき』を執筆したのは、お茶の水女子大学大学院・人間文化創成科学研究科博士後期課程2年の森裕子さんだ。今回の論文を書くに至った経緯について、話を聞いた。

 

「私自身、日常会話のなかでイラッとするような言葉や、『それって褒めてるのかな?』ともやもやするような言葉をかけられた経験がありました。でも、友人に相談すると『わかる』という人だけではなく、『考えすぎじゃない?』という人もいて、反応は人それぞれだったんです。

 

 どうしてそういうことが起きるんだろう、と考えていたときに、“マウンティング”という言葉を見つけました。修士論文の段階から、女性の行動や対立といったテーマに興味を持っていたこともあり、マウンティングに焦点をあてた論文を書きたいと思い、執筆に至りました」

 

 他人に対して自慢したり、自分の能力や優位性を誇示したりする、といった意味を持つ“マウンティング”という言葉。『三省堂国語辞典 第八版』によれば、2010年代から広まっていった言葉だという。比較的、最近の言葉であり、本格的に研究されたものは少ない印象だ。

 

 今回の論文では、女性同士の対立に絞って調査が進められた。調査対象は書籍・テレビドラマ・リアリティショーなどの作品に絞られている。『女は笑顔で殴りあう:マウンティング女子の実態』(瀧波ユカリ・犬山紙子著)、『ファースト・クラス』『大奥』シリーズ(フジテレビ系)、『バチェラー・ジャパン』(Amazonプライム・ビデオ)など、対象は多岐にわたる。

 

 その一方で、女性たちに直接、インタビューする手法は取らなかった。なぜなのか。

 

「たしかに、直接インタビューし、マウンティングされた経験を聞くことも想定しました。ただ、マウンティングというのは、一つ一つが与えるダメージは小さく、積み重なることで大きなダメージになると私は考えています。ですから、いざ話そうとすると、些細な話すぎてぱっと出てこないことが多いんです。

 

 何人かでグループを作ってお話してもらえば、芋づる式に出てくるかとも考えたのですが、投げかけられた言葉をマウンティングと捉えるかは、人によっても違う。『あるある』という空気と、『それは違うんじゃないか』という空気、どちらも生まれてしまいます。全員が心地よく話せる場を作ることは難しいと感じ、まずはわかりやすいものから調査しようと考えました。

 

 たしかに、フィクションと現実は違いますが、フィクションの少し強調された感じは、わかりやすさにつながるかと思いました。書籍は『マウンティング』『対立』といったキーワードで蔵書検索をして、引っかかったものから選びました。ドラマやリアリティーショーは選定がむずかしかったのですが、ゼミで話し合いをしていきながら、女性同士のコミュニケーションがメインで描かれているものを選び出しました」

 

 これらの作品をもとに、森さんは「伝統的な女性としての地位・能力を誇示する」「自立した人間としての地位・能力を誇示する」「女性としての性的魅力を誇示する」という、3つのカテゴリーを提示した。

 

 各カテゴリーごとの具体例を示した表では、生々しい例がずらっと並ぶ。

 

・飲み会でおしゃれをする女性たちに「今日は気合入ってますね」という(貞淑さの誇示)
・結婚したいのにできない友人に「いいんじゃない、独身の星って感じで」(既婚の安定)
・主婦に対し「主婦なんて中卒でもなれる」と言う(学歴)
・アラサー女性に「30過ぎての婚活はイタい」と言う(若さ)
・「私の旦那の方が稼ぎがあるし」と誇る(男のセンス)

 

 論文のなかでは、これら3つのカテゴリーの関係性について、こう指摘されている。

 

《それぞれのカテゴリーの関係は、ある部分では一方に勝てるが、ある部分では負けるというように、膠着した三すくみの状態にあると考えられる。具体的には、〈伝統的な女性としての地位・能力を誇示する〉女性は、夫と結婚し子どももおり、安定した生活を送っているといえるが、〈自立した人間としての地位・能力を誇示する〉女性からみれば、夫や子どもの存在に縛られ、自由な生活を送れていないともいえる。》

 

 森さんは、マウンティングの構造について、男女で違いがあると考えている。

 

「男性同士の場合は、また少し構造が違うのではないか、と考えています。もちろん、男性同士のマウンティングも起きるでしょうが、女性同士より勝負の決着が付きやすい。伝統的な地位・能力、自立した人間としての地位・能力、性的魅力、すべてで1位を取ることが可能だからです。

 

 一方、女性同士の場合、3つのカテゴリーすべてで1位を取ることは難しく、勝負に決着がつきづらい構造があるのではないでしょうか。ですから、終わりもなく、永遠に対立が続いてしまう。それによって傷ついてしまうことも多いんです」

 

 森さんは、今後も、マウンティング関連の研究を続けていきたいという。

 

「マウンティングが起きること自体は、コミュニケーションの形として、ある程度、避けられないことだと思います。ただ、女性同士で対立するのは、とても辛いことですし、傷ついてしまうものです。それでも、三すくみの構造になってしまっているから、終わらないし、毎日、苦しい。そうしたマウンティングによる傷つきやダメージを緩和したり、軽減したりしていくにはどうすればいいのか。マウンティングが起こりにくいような仕組みはつくれないのか。そういったことを、今後は考えていきたいです」

 

( SmartFLASH )

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