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【人間関係】を磨くなら「即レス」「即イエス」「即報告」/「絶望の国」日本で生き残る方法
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2022.06.27 11:00 最終更新日:2022.06.27 11:00
今の世の中、本当に何が起きるかわかりません。まさか2年以上にわたってコロナウイルスに苦しめられるとは思っていなかったし、ロシアがウクライナを攻めたのをきっかけに世界が食糧危機に陥りそうになるとは夢にも思いませんでした。
まさに一寸先は闇です。そんな “まさか” が次々に起きているのが現在です。加えて、賃金の下落、超高齢化社会と少子化など、日本が抱える問題は山積みです。
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私は、この日本の状況は「絶望」としか呼べないんじゃないかと考えています。しかし、方法さえ間違わなければ、絶望感を感じなくてすむようになれるし、毎日を楽しく豊かに暮らせるようにもなれる。私が、近刊『「絶望の国」でズルく賢く生きのびる』で伝えたアイデアを、4回にわたって紹介します。
私は、人生における4つの資産をどう運用するかで人生が決まると思っています。その4つとは「時間」「能力」「人間関係」「お金」です。今回は「人間関係」の活用方法です。
■人生で大事なことはすべて他人が決めている
私が出版社に入った当初、著者に言われたのが、「大事なことはすべて他人が決めている」でした。当たり前のことですが、意識している人は意外と少ないように思います。実際、私自身もそうでした。
よくよく考えてみれば、自分の「給料」だって他人が決めていますし、「結婚」だって他人がOKしてくれなければできません。「就職」だって他人が許可してくれなければ入社は不可能です。
このように世の中の大事なことは、「すべて他人が決めている」と言っても過言ではありません。そうなると、どんな人に出会うかで人生は大きく変わることになります。これが、人間関係を考える上で、もっとも重要な点です。
私たち凡人は能力が低いという前提に立つならば、この高度な情報社会で生き残りたいと願うとすると、まずは「自分より能力の高い人」と積極的に関わっていくことが最強の戦略といえるでしょう。
■「即レス」は相手の人生を尊重すること
能力の高い人とつながることができた後、それをよい関係に発展させていくためには3つのポイントがあります。
その3つとは、ずばり、「即レス」「即イエス」「即報告」に尽きます。
メールや留守電などでレスポンスが遅い人がいますね。そういう人は、その一点だけで信用を失っていることに気づいていません。なぜなら、レスポンスが早いということは相手の時間を大切にしていることにつながるからです。
たとえば、アポイントの調整をしているときにレスが遅ければ、その間に相手は他のアポイントを入れることができません。時間イコール命です。そして、時間イコール人生そのものですから、即レスは相手の人生を尊重することにつながるわけです。
優秀で影響力を持っている人は多忙を極めています。だからこそ即レスが重要になってくるのです。
■能力の高い人からのオファーは即イエス
次に、即イエスですが、これはなかなかできる人がいません。何らかのオファーを受けたとき、ほとんどの人が「社に持ち帰って検討します」と答えます。
ところがチャンスをつかむ人は、その場で即イエスを実行します。もちろん、その段階ではできるかどうかわからないことがほとんどでしょう。会社に帰って、上司に怒られるかもしれません。
それでも、能力の高い人からのオファーだったら、あえて即イエスするべきだと私は思っています。即イエスするということは、「何が何でも結果を出す」という意思表示でもあるからです。能力の高い人、力を持っている人は、即イエスする人ほど可愛がるものです。
私は編集者時代、著者の人から無理難題を頼まれることがありました。そんなときも、即イエスしようと決めていました。そして、その要望を叶えるためにがむしゃらに頑張りました。その結果、信頼関係を築くことができたのです。
■締め切り時間を伝える
最後に、即報告。
これは自分のためでもあります。なぜならば、常に報告ベースで物事を考えることが、今の世の中で成功することにつながるからです。
当然、人は嫌な報告などしたくありません。だから、何とか結果を出そうとします。だからこそ、まず報告ありきで物事を進めるべきなのです。
たとえば、人に何かを頼まれたら、「何時までにやります」と締め切り時間を伝えるようにします。そして、その時間が来る前に「終わりました」と報告。
もし仮に、約束の時間までにできそうにないなら、事前に「少し遅れそうです。○時になります」と伝えるのです。
以上あげた「即レス」「即イエス」「即報告」は、実はコミュニケーションコストを下げることにつながります。コミュニケーションコストとは、コミュニケーションにおいて相手に気を使わせたり、時間を気にさせたりすることです。
■人を紹介しまくれ
ところで、私の周りには何人か人脈のハブになっている人がいます。そういった人には共通点があります。それは、「人を紹介しまくる」という点です。
紹介しまくるからこそ、紹介もされまくるのです。その結果、とてつもない数の人脈を手に入れているわけです。
アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業生に向けて行ったスピーチのなかに、「Connecting the dots(点と点をつなぐ)」という有名なフレーズがあります。
「今やっていること(点)の一つひとつが、やがては線になって、将来の自分の大きな力になる」という意味ですが、人脈のハブになっている人も、まさに「紹介」という点を打ちまくっています。
それが最終的に「線」になるかどうかは、誰にもわかりません。ただ、「この人とこの人を会わせれば何か起きるのではないか」という感覚でやっているのだと思います。
そんな人たちを見習って、私も人を紹介しまくるようになりました。その結果、どんどん知り合いが増えていきました。そして、仕事もどんどん増えていったのです。
■無償でやる活動ほど満たされるものはない
もう一つ、人脈のハブになっている人の共通点は、社会貢献に熱心なところです。寄付やボランティア活動を積極的にやっているのです。私も数年前から取り組み始めてわかったのですが、世の中には「誰かの役に立ちたい」という人がたくさんいます。
経済的に余裕がないとなかなかできないと思われるかもしれませんが、実は逆です。貢献心があるからこそ、経済的にも豊かになるのが、今の時代なのです。
結局、見返りも結果も求めないことが大事なのです。人との出会いによって起こる化学反応は予測ができません。何も起こらないかもしれないし、何かが起こるかもしれない。
私自身、とにかく目の前の人に役立つように動き始めてから、結果的にいろいろなことがつながってきました。明らかに人を紹介される機会が増えましたし、ビジネスも広がりました。しかも、モチベーションまでどんどん高まってきたのです。
信じられないことかもしれませんが、無償でやる活動ほど、自分を満たしてくれるものはありません。
もし報酬目的でやれば、それはあくまでもお金という外発的な要因になります。ところが、無償でやることで、それは内発的な要因になるのです。
人は内発的なことは続きますが、外発的なことは続きません。好きだから誰に頼まれることなく自由にやっていたことが、そのことに対して対価が発生するようになった瞬間からやる気がなくなった、という研究結果もあるほどです。
自己有用感(役立った感)は何かに無償で貢献したときに得られる一方で、見返りを求めていたら得ることはできません。
よく「自分を満たしてからじゃないと、他人に与えることはできない」みたいなことを言う人がいますが、私は逆だと思います。まずは他人に与える。そうすると、どんどん人がつながり、化学反応が起こり、結果、自分が満たされていく。これが真実ではないでしょうか。
■長倉顕太(ながくらけんた)
作家・プロデューサー・編集者。1973年、東京生まれ。学習院大学卒業後、職を転々としたあと、28歳のときに出版社に転職し、編集者としてベストセラーを連発。
今までに企画・編集した本の累計は1100万部を超える。編集者時代の10年間では、担当した142作中65作が5万部以上、22作が10万部以上、年間ベストセラーに6作ランクインの実績がある。
独立後は8年間にわたりホノルル、サンフランシスコに拠点を移して活動し、現在はコンテンツのプロデュースやこれらを活用したマーケティング、2拠点生活の経験を活かしたビジネスのオンライン化/テレワーク化のコンサルティング、海外での子育ての経験(とくにギフテッド教育にくわしい)から教育事業などに携わっている。
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