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てるみくらぶ倒産でわかった「海外パック旅行」上手な選び方

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2017.05.03 16:00 最終更新日:2017.05.03 16:00

てるみくらぶ倒産でわかった「海外パック旅行」上手な選び方

『写真:AFLO』

 

「『てるみくらぶ』は圧倒的に値段が安かったが、かなり先の程じゃないと予約が通らなかった。にもかかわらず、『すぐに現金を振り込んでください』と言われる。相当、無理をしているんだと思いましたよ」

 

 こう語るのは、200回以上海外旅行を経験した経済評論家の佐藤治彦氏だ。3月27日、破産申請した格安旅行会社てるみくらぶ。負債総額は約151億円で、被害者は約9万人にのぼる。

 

「いまは格安旅行が溢れていますが、逆に『安かろう悪かろう』でだまされているケースも。欧米人のように、2週間のバカンスが取れるならまだしも、6~8日の休暇が限度の日本人なら、おもだった観光地を効率よく巡れる海外パック旅行がおすすめです」

 

 ただし、日本人に人気のヨーロッパのツアーは激安がお買い得とは限らない。

 

「イタリアの激安ツアーでは、ホテルの立地が、フィレンツェからバスで30分というケースも。渋滞に巻き込まれ、観光時間が削られます。スペインでは、真っ黒でイカが一切れのパエリアが出てきたことも。地元で人気のない店が、安い値段で海外の団体観光客を取るからです」(同前)

 

 海外パック選びのポイントは3つ。

 

(1)人数の少ないツアーを選べ
 15人と40人では、満足度に雲泥の差が生じる。無料でキャンセル・日程変更できる30日前(繁忙期は40日前)までに、電話で参加人数を確認すべし。

 

(2)ホテルの立地条件を確認せよ
 グレードが高くても、街はずれでは散策を楽しめない。ディナーをパスして地元レストランを試すのも難しい。

 

(3)4月、6月、12月、1月を狙え
 価格も比較的安く、混雑も避けられる。逆に、真夏の東南アジアは台風が多く、南ヨーロッパは灼熱地獄となる。

 

「全世界的傾向として、企業は経費節約のためビジネスクラスを使えなくなっている。そのため、各航空会社が観光客を誘導できるようにビジネスクラスを安く設定。これを旅行会社が取り入れている点にも着目すべき」(同前)

 

 旅行業界に詳しいジャーナリストの向井通浩氏が言う。

 

「いまは女性のほうがいい旅をしていますよ。20代後半の女性は、3万円の激安旅行ではなく、6万円出して、10万円の価値がある旅行を選ぶ。20代女性が海外旅行に行く割合は、バブル期を超える勢いですから」

 

 男なら負けていられない。さあ、旅支度じゃ――。

 

(週刊FLASH 2017年4月18日号)

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