駅弁界の三賢人とJR東京駅弁販売店「駅弁屋 祭」が、旅をワクワクさせる弁当を紹介。2023年春注目の逸品が名乗りを上げた!
■JR東京駅「駅弁屋 祭」2022年間駅弁売り上げランキング
メガステーションJR東京駅構内にある「駅弁屋 祭」。構内の駅弁店で最大の品揃えを誇り、日本全国からセレクトした150種類以上の駅弁を常に取り揃えている。年間360万個の駅弁を売る同店の販売数ランキングを紹介。
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<1位>
「牛肉どまん中」(1350円)/JR米沢駅(山形)ほか
◎山形県産米「どまんなか」で牛丼風に
JR米沢駅前の老舗弁当店「新杵屋」の人気駅弁。1921年に当初は菓子店として創業した同店が、1992年の山形新幹線開業に合わせて発売した弁当。山形県産米「どまんなか」をふっくら炊き上げ、特製のタレで味つけした牛そぼろと牛肉煮をのせた牛丼風の弁当だ。
<2位>
「こぼれイクラととろサーモンハラス焼き弁当」(1580円)/JR八戸駅(青森)
◎イクラ、ハラス焼き……鮭のフルコースを堪能せよ
1892年に創業した、青森県八戸市にある老舗弁当店「吉田屋」の看板商品。弁当箱からはみ出るほど分厚く大きなサーモンのハラス焼きに、醤油漬けのイクラをたっぷりのせた。ご飯の上にも鮭フレークを敷き詰めた、まさに鮭づくしの弁当だ。
<3位>
「チキン弁当」(900円)/JR東京駅(東京)
◎昭和から愛される人気弁当
1964年からJR東京駅で販売されているロングセラー駅弁。大ぶりサイズの鶏から揚げと、トマト風味ライスの組み合わせで、子供から大人まで楽しめる。洋食の駅弁では一番の人気を誇る弁当で、上皇さまも好んで召し上がったという。
■鉄道写真家集団が選ぶ映え系駅弁ランキング
日本一の鉄道写真家集団・レイルマンフォトオフィスが選んだ駅弁は「味はもちろん、写真映えする駅弁」だ。
<1位>
「ひっぱりだこ飯」(1200円)/JR新神戸駅(兵庫)ほか
◎味だけでなく容器も映える
兵庫県の駅弁大手「淡路屋」の “映え” 駅弁。たこ壺風の立派な陶器に出汁で炊いたご飯がいっぱいに詰められ、真だこと季節の野菜が盛りつけられている。容器は記念にとっておくべし。
<2位>
「有田焼カレー」(1600円)/JR有田駅(佐賀)
◎有田焼の器で焼きカレー
JR九州が企画した駅弁ランキングでは1位。日本を代表する伝統工芸品の有田焼の器が、容器になっているという豪華な仕様。弁当の内容も焼きカレーと洒落がきいている。カレールウは、この弁当のために作られた28種類のスパイスを配合したオリジナル。
■駅弁愛好家が選ぶ催事場駅弁ランキング
アダルトメディア研究家である安田理央氏は「毎年、京王デパート催事場で駅弁を買い、25年間で500個食べた」という猛者だ。
<1位>
「ぶりかまめし」(1350円)/JR富山駅(富山)
◎シンプル・イズ・ベストのど定番ブリ弁当
「甘辛く煮込んだブリのカマを、ご飯の上に豪快にのせたシンプルな駅弁。フワフワにやわらかく脂ののったブリカマを、さっぱりしたワサビ菜入りの酢飯が絶妙に受け止める。どんな人にも自信を持ってオススメできる、ど定番の駅弁です」(安田氏、以下同)
<2位>
「海苔のりべん」(1100円)/JR福島駅(福島)
◎のり弁は駅弁でも間違いなし
「おかずは塩ジャケ、玉子焼き、煮物、かまぼこなど、オーソドックスな普通の海苔弁当。それなのに、たまらなく美味しい駅弁」
<3位>
「山海三昧」(1400円)/JR大分駅(大分)
◎山と海の幸を思う存分に!
「焼き鯖、エビ、鯛という海の幸と、湯布院牛、椎茸、鶏天という山の幸をお寿司に。食べるたびにワクワクします」
※紹介した弁当の価格はすべて税込みです。
※紹介した駅弁に関しては「駅弁屋 祭」で販売をしていない場合があります。
写真・木村哲夫、レイルマンフォトオフィス
取材協力/「駅弁屋 祭 グランスタ東京」(JR東京駅構内 グランスタ東京内 営業時間5:30~22:00)