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「無人餃子」戦国時代に突入!「餃子の雪松」以外にもまだまだあった販売店

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2023.05.12 06:00 最終更新日:2023.05.12 06:00

「無人餃子」戦国時代に突入!「餃子の雪松」以外にもまだまだあった販売店

餃子

 

 餃子が陳列された大型冷凍庫が置かれているだけのシンプルな店内が特徴の24時間年中無休の無人餃子販売店。コロナ禍の2020年ごろから数を増やし、今ではどこの街でも見かけることができる “当たり前の風景” になっている。

 

 無人餃子販売店のパイオニアといえば「餃子の雪松」。群馬県水上の温泉街にある食事処の餃子を、多くの人に食べてもらいたいと、2019年7月に無人販売をスタート。現在では沖縄を除いた46都道府県に432店舗も展開している。

 

 

 一気に広がった理由として、自分の欲しいぶんだけ冷凍庫から取り出し、必要ならレジ袋に入れて、支払いをするという、農家でおこなわれている野菜の無人販売からヒントを得たシステムが挙げられる。コロナ禍の “誰にも会わずに買い物をしたい” というユーザーの気持ちとマッチしたのはもちろん、「この時代にあえて “無人販売” !?」と新鮮に映ったのも大きかった。

 

 ちなみに無人販売となると盗難のリスクも高いと思われるが、意外と少ないというのが現状のよう。店内にはカメラがあるのはもちろん、ガラス張りで外から店内が見え、死角がない……。コンパクトな作りなのに、防犯面からも安心できるのがおもしろい。

 

 代金は「餃子の雪松」だと賽銭箱のような料金箱に入れるパターンが多く、基本1000円とお釣りがない設定に。最近では、電子マネーを使用できる店舗も増えてきて、より利用しやすくなっている。

 

 好きな時間に煩わしさもなく買えることが話題になると、一度は行ってみたいと多くの人が訪れ、認知度がアップ。「餃子の雪松」に続けと、ほかの餃子店が参入し、一気に “無人餃子戦国時代” に突入した。

 

 大阪のラーメンチェーン「大阪ふくちぁん」が母体である「大阪ふくちぁん餃子」は、販売コストを抑える取り組みのなかから無人販売に注目してスタート。関西での知名度を武器に現在は113店舗を展開。昨年には東京に初進出し、現在も拡大している。

 

“餃子の街” である宇都宮の「八幡餃子」も負けじと参入。宇都宮から直送される餃子は種類も豊富で、子供も食べやすいと人気。栃木県をはじめとした関東を中心に、もうひとつの “餃子の街” である浜松を有する静岡にも勢力を拡大している。

 

 無添加にこだわった「やさしい餃子」は、東京からスタートして大阪、名古屋、岡山と都市部を中心に展開。駅周辺や幹線道路沿いのわずかなスペースに出店を続けている。

 

 愛知県が本拠地の「50年餃子」は、外食店舗の駐車場内に店を構え、よりコンパクトで手軽な店舗を増やしている。また地元の人気店とタッグを組んだ「三三餃子」は、九州を中心に店舗を拡大。食材にこだわった徳島県発の「餃子香月」は、四国から関西、関東へと出店先を広げている。

 

 コロナ禍の収束とともに出店の勢いが減少するのか気になるところだが、現状はまだまだ増え続けている模様。そこには “国民食” としての餃子の人気はもちろん、各メーカーのこだわりやノウハウが詰まっているからともいえる。

 

 餡の食材はもちろん、配分、皮の厚さによって全く違う味わいを楽しめる餃子。好みの冷凍餃子を見つけてみよう。

 

■ほぼ全国制覇の「餃子の雪松」に続け!各地から個性的な餃子店が参入中

 

◎餃子無人販売界のガリバー<群馬・餃子の雪松>

 

冷凍生餃子(36個入り)1000円、特製タレ200円

 

1940年に創業された群馬県水上の温泉街にある食事処「雪松」の初代店主が生み出したレシピを継承して、完全再現。徹底した管理体制のもと、すべて自社工場で生産されている。シンプルなのにパンチのある餡は、キャベツの甘みが感じられるのが特徴。濃いめの味つけなので、ビールやご飯が進む。全国に432店舗を展開。

 

◎無添加の生餃子<東京・やさしい餃子>

 

冷凍無添加生餃子(30個入り、しょうゆダレ・味噌ダレ各1個入り)1000円

 

国産の野菜と豚肉を使い、うま味調味料・着色料不使用にこだわった安心安全の餃子。酢を入れて焼くことでさっぱりとした味わいに。野菜たっぷりのヘルシーな餃子のため、付属のしょうゆダレと味噌ダレで味変しながら食べるのがポイント。また酢コショウとの相性がいいのも特徴のひとつ。関東を中心に87店舗を展開。

 

◎ “8割野菜” で北関東に覇を唱える!<栃木・八幡餃子>

 

赤餃子(32個入り)、至高のニンニク餃子(32個入り)ともに1000円、餃子タレ200円

 

餃子の街・宇都宮から日々直送されている餃子は、野菜の食感にこだわり、入荷から数時間以内のキャベツやニラ、玉ねぎを使用。餡の8割が野菜とヘルシーだが、一口食べると豚肉のうま味も堪能できる。肉汁がたっぷりの「赤餃子」のほか、「生姜餃子」や「激辛餃子」「鶏しそ餃子」など種類も豊富。関東を中心に49店舗を展開。

 

◎肉汁だくだくのガッツリ系<愛知・50年餃子>

 

元祖肉餃子(40個入り)1000円、特製タレ300円

 

国産にこだわった玉ねぎやキャベツ、豚肉といった食材を当日調理し、新鮮なまま急速冷凍。一口食べると肉汁があふれるほどジューシーな味わいに。皮がプリッとしているので、水餃子や揚げ餃子にしたり、鍋に入れたりしても楽しめる。中部地方を中心に38店舗を展開。

 

◎南大阪の老舗ラーメンチェーンが手がける<大阪・大阪ふくちぁん餃子>

 

冷凍生餃子(36個入り)、生姜餃子(36個入り)、野菜餃子(36個入り)すべて1000円、醤油タレ100円、味噌タレ200円

 

1976年に創業した大阪で人気のラーメンチェーン店の餃子を手軽に食べられると人気。国産の豚肉や野菜を入荷したその日のうちに加工して作った餡はジューシーで食べ応えも抜群。最高級の小麦粉で作られた皮は初心者でもパリッと焼くことができ、甘みも感じられる。関西を中心に113店舗を展開。

 

◎薄皮で軽い口どけ<徳島・餃子香月>

 

ニンニク入り生餃子(36個入り)、ニンニクなし生餃子(36個入り)ともに1000円、特製タレ100円

 

1968年に和食店からスタートした同店の餃子は、長年地元の人から愛されている。一般のものより3割以上薄い皮とジューシーな餡を2:8の割合で作っているのが特徴。キャベツと豚肉がベースというシンプルな具材とモチモチとした薄皮の相性がよく、クセがなくいくつでも食べられる。四国、中国地方を中心に29店舗を展開。

 

◎ニンニクを極めた逸品<福岡・三三餃子>

 

冷凍生餃子(32個入り)、生姜餃子(32個入り)、黒豚餃子(24個入り)すべて1000円、特製タレ200円

 

九州各地の契約農家に栽培を委託したとれたてキャベツと手作業で成形した九州産の豚肉、福岡県の契約農園で栽培されたニンニクなど九州産にこだわった子供も安心して食べられる食材を使用。福岡県産の餃子専用オリジナルブレンド小麦粉で作られた皮はモチモチ食感がたまらない。九州を中心に24店舗を展開。

 

※紹介している商品の価格はすべて税込みです

 

写真・北川鉄雄 フードスタイリスト・鮓本美保子

( 週刊FLASH 2023年5月23日号 )

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