『機動戦士ガンダム』シリーズのプラモデル、通称「ガンプラ」の工作や塗装技術、アイデアなどを競い世界一を決めるコンテスト『ガンプラ ビルダーズワールドカップ 11thトーナメント』(以下、GBWC)の結果発表が東京・お台場で行われた。
『GBWC』は、14歳以下の「U-14コース」、15歳以上20歳以下の「U-20コース」、21歳以上の「OVER-21コース」の3カテゴリーで、それぞれ「ガンプラ世界一」を選出するもの。
日本、中国、韓国、台湾、香港特別行政区、タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、オーストラリア、ベトナム、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ&中東、英国の世界16エリアで大会が開催され、各エリアから選ばれた上位入賞作品が世界大会で競い合った。
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昨年までの「ガンプラ」の大きな作品トレンドは、複数のガンプラを組み合わせて、オリジナルのモビルスーツを作るミキシングビルドだった。今年は『ガンダム』の作品世界観を取り込んだ、壮大なジオラマ仕立ての作品がトレンドとなっている。ほぼすべての入賞作品は、主役のモビルスーツのみならず、背景や展示ベースさえも、作品の一部として鑑賞できるものになっている。
OVER-21コースで優勝したのは、カナダ代表で『ボンド・フロム・アボーブ』を制作したサイモン・ラムさん。
ラムさんは「世界一という自分の目標を果たせました。応援してくれた家族に感謝したい。トロントで待っている息子たちに受賞を早く報告したい」と喜びを語った。
受賞作はプチモビルスーツ『TOLRO-800』をメインにしたジオラマ作品だ。『機動戦士ガンダムUC』の主人公とヒロインの印象的な出会いのシーンを立体化した。なお、ジオラマ内のフィギュア2体は、ガンプラ『マスターグレード』モデルの初期作品に付属していた1/20フィギュアを改造したものだという。
U-20コースでは、台湾代表のハルさんの『ザ・ブレッシング』が優勝。『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の劇中イメージを、全方向から楽しめるジオラマで表現した。
U-14コースは、タイ代表のパッサコーン・フォサインガムさんの『ザ・ドラゴンホース』が優勝。人気モビルスーツの百式とメガバズーカランチャーに、大胆なオリジナルアレンジを施した作品だ。
なお、優勝こそ逃したものの、U-20コースの2位には、日本代表のコウセイさんが制作した『ヴァリアント』が入賞。映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』のモビルスーツ格納デッキシーンを見事に再現して、高い評価を得た。
日本発祥の「ガンプラ」だが、今年の入賞者は大半が外国勢だった。国を問わず「ガンプラ」が世界共通の趣味となっていることを実感させられる大会だった。
『GBWC』は来年も開催予定だ。
( SmartFLASH )