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ウーバーイーツ「勝手にキャンセル」が物議…運営は本誌取材に「深くお詫び」も「報酬は下がってない」と強調

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2025.01.10 12:10 最終更新日:2025.01.10 12:10

ウーバーイーツ「勝手にキャンセル」が物議…運営は本誌取材に「深くお詫び」も「報酬は下がってない」と強調

中尾明慶、仲里依紗夫妻のCM(写真・公式ホームページより)

 

 2021年に47都道府県の展開をみせ、フードデリバリーの火付け役となったウーバーイーツに異変が起きているようだ。1月6日、X上に投稿されたとある “怒りポスト” が話題を呼んでいる。

 

《ウーバーイーツ最悪…。19時→19時半→20時と到着が延びた挙句、勝手にキャンセルされた。こっちは体調悪くてどうしようもなく頼んだのに、頑張って待ってた子供はガン泣きだし、店に電話したらモノはできてるって言うし。何なん?!解約してやったわ》

 

 

 投稿したユーザーは、2.7km離れた寿司店にウーバーイーツを通じて注文をおこなったものの、勝手にキャンセルされてしまったという。この投稿は約1400万インプレッションを記録し、5.2万いいねを獲得するなど話題になった。

 

「似たような事例が多数あるようで、投稿者と同じ経験をした、というリプライも大量に届いていました。そもそもウーバーイーツは、利用者と配達員、そして飲食店をつなぐデリバリーサービスです。

 

 利用者はウーバーイーツのアプリを通じて注文することで、同社と契約を結んだ配達員が飲食店から商品を自宅まで運んでくれるというもの。アプリを通じて商品が今どんな状態にあるのか、配達員がどこにいるのかも一目瞭然となっており、使い勝手のよさで知られます。

 

 中尾明慶さん、仲里依紗さん夫妻などを起用した積極的なCM展開で 、利用者も増えていました。それが、突然 “勝手にキャンセル” されてしまうようでは、サービスの根幹が揺らぐ事態です」(ITライター)

 

“キャンセル” までいかなくても、一部で商品の配達に支障が出ているのも間違いなさそうだ。1月3日に同サービスを利用した都内在住の女性はこう語る。

 

「21時ごろ、深夜まで営業している近所のサラダ屋さんに注文しました。到着予定時間は10分で、いつもは長くても20分くらいで到着します。しかし、この日はずっと『準備しています』という文字が表示されるだけで、結局到着したのは60分後。年末年始で注文が殺到したのかもしれませんが、最寄りの駅周辺には、携帯を片手に待機している配達員の姿がたくさんいたので不思議に思っていました」

 

 疑問の声をあげるのは利用者だけではない。冒頭の投稿を発端とし、配達員からもX上で悲痛な声をあげていた。

 

《こんなんでももうウーバーやらねーよ!配達員舐めすぎなんだよ!!単価あげろよ!》

 

《ウーバーの単価の安さが話題だけど、コロナ禍の時と比べてかなり下がったな》

 

《ウーバーさん、アルゴリズム変更で配達単価を下げた意味は?》

 

 と、単価が下がったと指摘する声が相次いだのだ。

 

「ネット上では、報酬を決めるアルゴリズムが改悪されたため、単価の安い注文を受け付けてくれる配達員が減り、結果的に “キャンセル” という事態が起きていると推測する配達員の投稿が相次いでいるのです」(同)

 

 真相を確かめるべく、Uber Japan広報に問い合わせると、

 

「2024年~2025年の年末から年始にかけて、一部の地域・時間帯にてお客さまからいただいた注文需要が配達供給を大きく上回り配達の大幅な遅延やキャンセルが発生したことを確認しております」

 

 とした上で、

 

「影響を受けた皆さまには、ご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げるとともに、このたびの事態を真摯に受け止め、需要が大きく伸長するピークシーズンにおいても安定したサービスをご提供できるよう、注文需要と配達供給のバランスを最適化すべくサービスの改善に努めてまいります」

 

 と謝罪の意思を示した。しかし、配達員の単価については “下がっていない” と強調する。

 

「プラットフォーム全体で、配達パートナーの報酬水準は下がっておりません。2024年12月2日より配送料の算出システムの一部変更を段階的に開始しておりますが、これは全国的な配送料の水準に影響を与えるものではありません。2024年12月2日より開始しているシステムの一部変更含め、Uber Eats は、配達パートナーの皆さまに影響が生じる可能性のあるシステムの変更を行う際には、その影響の大きさに応じて、適切な猶予期間を設けて通知しております。

 

 配送料は、配達に費やす予定の時間、複数の受け取り場所や届け先の有無、注文数や稼働中の配達パートナーの人数など、さまざまな要素により決定され、配達ごとに異なります」

 

 と回答した。

 

「アルゴリズムは、まさにウーバーイーツの根幹に関わるところなので、同社もかなり苦心しているのでしょうね。実際、一時期はお手軽に働くことができると注目されましたが、『出前館』『menu』『wolt』など似たようなフードデリバリサービスが乱立するなかで、配達員の奪い合いも起きているようです。配達員を確保するために単価を上げると、当然価格も上がります。価格を下げて、配達員にしっかりと報酬を支払うとなると、利益率が下がる。非常に難しい舵取りを強いられているのでしょうね」(経済担当記者)

 

 食べ物の恨みは怖い、というけれど……。

( SmartFLASH )

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