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鳥貴族の原価率は50%超…人気チェーン店お得メニューの選び方
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.06.11 09:00 最終更新日:2018.06.11 09:00
人気外食チェーンの原価率を徹底調査!
「丸亀製麺」を運営するトリドールは、期間限定メニューが高原価になるという。セルフ式に慣れない新規の客に向け、簡単に注文できてお得感を感じられる商品を用意しているからだ。
一方、全品298円の「鳥貴族」。そもそも、均一価格には何が得かを客が考える「『選ぶ楽しさ』がある」と大倉忠司社長は経済誌に語っているが、たとえば看板商品のもも貴族焼の原価率は50%超えだ。
【丸亀製麺】原価率未公表(釜揚げうどんの5倍以上)
●牛とろ玉うどん690円(税込み)
「行列するお客様の迷惑にならずに商品を決めることに不安を感じる方も多い」(広報)と、トッピングを自分で選ぶセルフ式に馴染みのない客向けにも力を注ぐ。「牛とろ玉うどん」は、焼きたての牛肉に山芋と温泉卵で 精がつく!
【鳥貴族】原価率50%超!
●もも貴族焼(たれ・塩・スパイス各2本)298円(税別)
「鶏肉を大量に仕入れるため、店舗数だけでなく、鶏肉を使うメニューを増やす工夫もしております」(同社広報)
均一価格ゆえにコスパ鑑定を楽しむ常連は多い。一度頼めば無限におかわり可能なキャベツも、冬場の野菜高騰の折には原価高メニューに数えられた。
【天丼てんや】原価率未公表
●天丼&生ビール950円(税込み)
看板の540円の天丼に生ビール430円をつければ20円引きに(約110店舗の限定展開)。無料の壺漬けをつまむうち、「おかわりもう一杯!」を狙うそう。テイクアウトなら12個入りの「お得天ぷら盛合わせ」(890円)がお得。
【博多満月】原価率55%!
●もつ鍋880円(税別)
九州料理を安価に楽しめる、首都圏で躍進中のチェーン。「もつ鍋」は九州を中心とした国産牛のもつを直卸しし、1人前880円(2名から)。199円の生ビールも驚愕の安さ。若い女性客も多かった。
それでは、どの店でどういうメニューを選べば得なのか? 外食産業の “裏側” を知り尽くす食品安全教育研究所代表の河岸宏和氏は次の5つのポイントを挙げる。
(1)温度管理がきちんとしている
「温かいものは温かく、冷たいものは冷たく供されていることが外食の基本。丸亀製麺の大半の店舗は、IHで具材を目の前で熱々に調理してくれるメニューがあります。また、サラダなら、皿が冷えているかどうかで、その店の姿勢が見えてきます」
(2)店舗で調理をしている
「大戸屋は、豆腐まで店舗で作っています。とんかつも店でスライス、衣をつけて揚げています。餃子の王将も店で食材を切り、鍋を振っているから信頼できます」
(3)味つけが濃くない
「塩と砂糖、脂肪で濃く味つけされた料理は美味しく感じるものの、食材本来の旨味は消えます。一方、味つけを薄くすると出汁をきかせる必要があり、手間もコストもかかる。その点、吉野家は味つけが上手だと思います」
(4)肉など食材は“塊”を選ぶ
「つくねやハンバーグの挽肉は、くず肉や、卵を産めなくなった廃鶏が使われているところも多い。サイゼリヤの『若鶏のグリル』のように、“塊肉” なら安心です」
(5)掃除が行き届いている
「テーブルや床が油でベタベタな店は、飲食店として完全にNG。フライヤーの油を、長期間入れ替えていないサイン。油が古いのは、厨房から漂う臭いでもわかります」
安いだけが “高コスパ” ではないのだ。
(週刊FLASH 2018年5月22日号)