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佐藤優「高1の夏に見たマルクスの肖像画に“自由”を感じた」ライフ・マネー 2018.06.11

佐藤優「高1の夏に見たマルクスの肖像画に“自由”を感じた」

 

「私は生涯でカール・マルクスと出会ったことが3回あります」
 作家の佐藤優氏がこう打ち明ける。マルクスは「知の巨人」にも影響を与えていた。

 

 最初の出会いは15歳、埼玉県立浦和高校1年の夏休みだった。この1975年の夏、佐藤少年は、一人でソ連・東欧旅行に出かけた。このとき、ハンガリーのキャンプ場でマルクスの肖像画を見た。描かれたマルクスは、斜視でひどい肥満体だった。いかにも安物の三つ揃いを着て、奇妙な蝶ネクタイをつけていた。

 

「マルクスは滑稽だが、悪人面ではなく、憎めない顔をしていました。この肖像画に、当時の私は『自由』を感じたんです。

 

 当時、日本では社会主義国は非常に貧しいところだといわれていました。しかし、生活はかなり豊かで、なによりも人々の思考が自由だった。この自由さは、何かマルクス主義と関係するんじゃないかと思ったんです」

 

 帰国した佐藤少年は、受験勉強を半ば放り出し、マルクス主義関連の本を読み漁る。

 

「ただ、そのときはよくわからなかった。『資本論』をただの革命の書と誤読していたんです」

 

 マルクスと2回めの出会いを果たしのは同志社大学神学部に進学してからだった。

 

「宇野経済学という独自の『資本論』解釈を学んで、乱暴に言うと、マルクスには2つの魂があるということがわかったんです。

 

 ひとつは革命の魂。資本主義体制を壊して、社会主義体制、共産主義体制にするということです。もうひとつは、資本主義はどういう内在的論理で動いているかという資本主義の論理を解明する魂です。

 

 私は、後者のほうに非常に魅力を感じたんです」

 

 当時は、労働者の立場に立たないと『資本論』は理解できないという考え方が主流だったがーー。

 

「でも、そんなものは論理的ではない。資本家であろうが、労働者であろうが、高級官僚であろうが、農民であろうが、『資本論』を読めば、みんな同じ結論に行き着くはずなんです。私は『論理の力』もマルクスから学びました」

 

 そして3回めの出会い。それはソ連崩壊翌年の1992年のことだった。

 

「ソ連崩壊後のロシアでは、『資本論』に書かれているような『資本の原始的蓄積』が起きていた。国有財産の分捕り合戦や、貧富の差の拡大で殺し合いがしょっちゅう起きていた。

 

 要するに、“社会主義から資本主義への革命” です。これを見て、むきだしの資本主義とはこういうものだということが、よくわかったんです」

 

 キリスト教徒である佐藤氏はマルクス主義者ではない。

 

「しかし、マルクスが『資本論』で展開した資本主義分析は正しいと一貫して考えています」

 

(週刊FLASH 2018年5月22日号)

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