ライフ・マネー
世界的スーパーカー「オロチ」デザイナーの原動力は不良魂
1997年、光岡自動車に入社し、初代「ヒミコ」「ガリュー」「リューギ」、11月29日に発表された「ロックスター」など、数多くのデザインを手がけている青木さん。
カーデザイナーとしてのデビュー作が、スーパーカーの「オロチ」だった。
「東京に勤務していた2000年初頭に、『光岡自動車が東京モーターショーに初めて出展する。テーマはスーパーカーらしい』という噂を聞いて、すぐにデザイン画を描いて、勝手に本社へ送りつけました。
でも、『どこかで見たことのあるデザインだ』と駄目出しされて、考え直して。フェラーリは、顔がよくて頭もよくて、足が速くて女にモテる。
一方、俺は、頭は悪いし運動もできない。でも、不良には不良のカッコよさがあるだろうと。その人間のドロドロした部分を車にぶつけてみようと考えて、好きなロックと蛇をイメージして『オロチ』を描いた。
『これは絶対イケる!』と思いました。採用が決まったときは、『よっしゃ!』って。嬉しかったですね。
会長からは、『俺がなんと言おうと、誰がなんと言おうと、お前の考えを曲げるな』と、ずっと言われてきました。そんな器の大きな会社だからこそ、『オロチ』は生まれたんだと思います」
(週刊FLASH 2018年11月27日号)