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【食堂のおばちゃんの人生相談】50歳・飲食店従業員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.02.22 11:00 最終更新日:2019.02.22 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/ツキノワグマ(50)飲食店】
うちの近所を、毎日のように廃品回収のトラックが通ります。大音量でアナウンスを流すので大迷惑で、赤ちゃんのいる家は寝た子が起きて泣きだしたりしています。注意しても聞いてもらえないそうです。何か対策はありませんか?
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【山口先生のお答え】
それはお気の毒に。
うちの近所は幸いそのようなことはないのですが、選挙シーズンは宣伝カーでうるさくなります。あれがずっと続いてるってことですよね。
個人的に注意しても聞く耳持たなかったとのことですから、この際、行政の力を借りましょう。
ご近所で署名を集めて区役所のしかるべき部署に訴えるか、あるいは地域の消費者センターに相談すると良いかも知れません。
消費者センターは悪徳商法に引っかかった場合などに対応してくれる機関です。宣伝活動も商売の一部ですから、きっと力になってくれると思います。
それにしても、近頃は街中の無駄な音声が本当に多くなりました。
電車やバスは停車する駅名だけアナウンスすれば良いはずなのに「黄色い線の内側でお待ち下さい」に始まって「乗り遅れないように空いている扉からご乗車下さい」「扉に引き込まれないようにお鞄をお引き下さい」等の「余計なお世話アナウンス」が山のように……。
そんなこと、一々言われなくたって、わかってますよ!
そして、電話での売り込み。執筆が佳境に入ったときに限って電話が掛かってきて、お墓や保険の売り込み、「着物売りませんか?」とか……。
ああ、もう、うるさい!
世の中の騒音が増えるにつれ、静寂の価値がわかります。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都 千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』(文藝春秋)が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』(角川春樹事務所)シリーズが好評発売中。最新刊『おばちゃん介護道』(大和出版)も絶賛発売中!
(週刊FLASH 2019年3月5日号)