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進め「ご当地おでん」探検隊/姫路おでんはしょうが醤油が命
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.03.08 16:00 最終更新日:2019.03.08 16:00
全国のご当地おでんが、ほかの地域でも知られるようになり、都市部の郷土料理屋で出す店も増えてきた。
地方おでんに特徴的なのが、タレや薬味だ。ゆずコショウや味噌だれは有名だが、たとえば中国・四国地方には「からしみそ」が存在する。
西日本代表は、しょうが醤油をかける「姫路おでん」だろう。戦中・戦後の食糧難の時代、煮込みすぎたおでん種の味を補うため、しょうが醤油をかけるようになったという。それがコンビニで提供されるようになって普及し、関西全域に知れ渡った。
東京では、池袋の「くばら」で食べられる。以前は姫路の酒造会社「龍力」に長年勤め、現在は地元の酒と食の魅力の伝道に尽力する、店主の久原公雄さんが、姫路おでんの由来を語った。
「本来は、関西のおでんのひとつである『関東煮(かんとんだき)』にしょうが醤油をかけ回して食べるものでした。その後、さらに上品な、京風の薄味おでんにもかけるようになったんです」
「くばら」で食べられる姫路おでんの味つけは関東煮に近く、濃いめの味わいに、酒が進む。サワーやハイボールは置いておらず、日本酒へのこだわりが強い。ここでは、姫路おでんが通年食べられる。
取材&文&写真・鈴木隆祐
(週刊FLASH 2019年3月12日号)