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【食堂のおばちゃんの人生相談】43歳・会社員のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.06.14 11:00 最終更新日:2019.06.14 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/タイガさん(43)会社員】

 

 

 私はいつも、冷蔵庫にミネラルウオーターのボトルを2本入れて冷やしているのですが、妻は自分が飲んでボトルが空になっても、絶対に補充してくれません。

 

 何度頼んでも、その場は「はいはい」と言うくせに、実行したことは皆無です。どうしたら妻に補充の習慣をつけさせられますか?

 

【山口先生のお答え】


 
 無理です。身も蓋もないお答えですが、私自身の過去の経験に照らし合わせれば、その気のない人に何かをやらせるには、莫大な報酬を与えるか、厳しい罰を与えるか、それしかないと身に沁みてわかりました。

 

 あなたは奥さんに対して、ボトルを補充するごとにブランド物を買ってあげるとか、忘れたらムチ打ちの刑にするとか、出来ますか? 出来ないでしょ。だったら諦めるよりしょうがないですよ。

 

 我が家では一年中冷茶を作っています。紙パックに茶葉を詰めて水と一緒にボトルに入れるだけですが、ヘルシーでとても美味しいです。

 

 ところが、ボトルが空になっても、誰も新しく冷茶を作ってくれません。それどころか、湯沸かしポットの水も、使っても誰も補充してくれません。空焚きしそうになったことが何度もあります。

 

 この40年、私は家族に口酸っぱく言い続けました。しかし、誰一人協力してくれませんでした。そして気が付けば母は惚け、兄は脳梗塞で倒れ、もはや私以外誰もいなくなったのです。

 

 こんなことなら無駄な労力を使わないで、最初から黙って1人でやっていればよかった。叱咤と懇願を繰り返した日々が、今は虚しいです。

 

 そんなわけでタイガさん、奥さんの件は忘れましょう。

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