気がつけば、いたるところで見かけるようになった「〇〇ペイ」。「電子マネーで、ピッてやったほうが早いよ!」と言うなかれ、じつは賢い使い方があるのです!
「『○○ペイ』は、アプリを入れたりクレジットカードを登録したりと、使えるようになるまでの準備が複雑、という声があります。
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また、レジの前でスマホのロックを解除し、アプリを開いて、QRコードなどを提示して……という一連の作業は、『Suica』や『Edy』をさっと取り出して、タッチすればすむ方法に慣れている日本人にとっては、面倒に感じるのも事実。
しかし、うまく使えば、サラリーマンにとってかなりお得な支払い方法になるんです」
そう語るのは、クレジットカードやポイントの情報を紹介するサイト「ポイ探」代表の、菊地崇仁さん。テレビでは毎日のようにCMが流れ、コンビニや飲食店の店頭では「〇〇ペイ始めました!」のステッカーやポスターが目につく。
7月からは、それまで対応していなかったコンビニエンスストアのセブン-イレブンが、PayPayなどの支払い方法に対応すると発表し、話題となった。そもそもこの「〇〇ペイ」とは、どのようなものなのか。
「これらは、スマホに表示されたQRコードやバーコードを、店頭のスキャナーで読み取ってもらう、もしくは、店が提示したQRコードを、自分のスマホで読み取ることで、お金のやり取り(決済)が成立する『コード決済』と呼ばれるサービスです。
最初にコード決済を導入したのは、2016年に正式リリースされた『Origami Pay(QRコードの導入は2017年から)』。その後、『楽天ペイ』『LINE Pay』が登場しました。そして2018年の冬には『PayPay』が、『100億円キャッシュバックキャンペーン』を発表し、話題になりました」(菊地さん、以下同)
現在、日本で使われている代表的なコード決済の種類は6つ(3ページめにまとめあり)。コード決済はまだ黎明期で、普及を図るために多くの企業が、利用額に対して一定の率の還元をおこなっている。
還元の種類はさまざまで、たとえばPayPayでは、次回以降のコード決済で現金同様に使える「PayPay残高」が付与される。楽天ペイの場合は、楽天カードを使ったときに付与されるポイントと同じ「楽天スーパーポイント」が付与される。
最終的な支払い方法としては、事前に現金や銀行口座の預金をチャージしておく「プリペイド型」、銀行口座と連携させ、決済と同時にお金が引き落とされる「デビット型」、クレジットカードや携帯電話の口座と連携させておき、あとから利用額が引き落とされる「ポストペイ型」がある。
「プリペイド型の場合、どうしても端数が残ってしまい、なかなか『使い切る』ということができないのがマイナスです。また、デビット型では、銀行口座にある額までしか買い物ができない、という欠点があります。
クレジットカードを連携させれば、そういった問題は解決されるうえ、クレジットカード独自のポイントもゲットできます。還元が二重にあると思えば、使い方は面倒でも、利用する価値はあると思います」
平均的なクレジットカードの還元率は0.5%~1%程度。そこに、コード決済分の還元が上乗せされる形だ。そして、ライフスタイル別にコード決済を選ぶことで、還元率はさらにアップする。
「ソフトバンクモバイルやワイモバイルのスマホユーザーだったら、PayPayが最適です。毎月おこなわれるキャンペーンでは、この2社のユーザーなら、最大で利用額の20%が還元されます。
また、通常でもコード決済にヤフーカードを連携させれば、利用額の3%分がPayPay残高として還元され、さらにカードを使ったことで1%分のTポイントがつくので、実質4%分の還元となります」
ネットショッピングで楽天市場を多用し、楽天カードを持っている人には、やはり楽天ペイがお得。現在、楽天カードを連携させた楽天ペイで支払うと、5%のポイントが付与されるキャンペーンがおこなわれている。
「ふだんからLINEを利用している方は、アプリをインストールする手間が省けて、使い慣れていることもあるのLINE Payが使いやすいと思います」
通常の買い物でそれほど還元されるというのなら、やらない手はない。ソフトバンクユーザーの写写丸が今回、初めてPayPayを登録し、一日でどのくらいお得になるのか、チャレンジしてみることにした。