豆乳を買う時は、無調整のものを買っている。料理に使えるし、飲んでもけっこううまいと思うからだ。
分類としては、原材料が大豆だけなのが「無調整豆乳」、軽く甘味をつけて飲みやすくしたのが「調整豆乳」、甘味と、果汁やコーヒーなどを加えたのが「豆乳飲料」ということになるようだ。
酎ハイやレモンサワーでも甘味料入りがあまり好きではないので、豆乳もほぼ無調整しかチョイスしてこなかったわけだが、遅ればせながら、「豆乳飲料を凍らせるとアイスとしておいしい」という情報を得た。
【関連記事:吉田戦車、熟読した「ガンダム全集」実家で見返して痛恨】
ほう! うちでは夏になると、妻がバナナに割りばしを刺して凍らせて、アイスがわりに子に与えている。もちろんハーゲンダッツ、パピコ、ジャイアントコーンなどなど、普通のアイスを買うこともある。
そのローテーションに、豆乳アイスを組み込むのはいいアイデアではないか。ローカロリーだし、なんといっても大豆である。メーカーのラインナップを見ると「はしゃいでいるのか?」と思えるほど、様々なフレーバーのものが出ている。これは楽しめそうだ。
それに付随して、タカラトミーアーツから、豆乳アイスを使ってかき氷を作れる「スノーデザート 雪花」新発売というニュース。これは、買わないわけにはいかないだろう! 性急にネットで税込み3639円で購入したが、後日スーパーにどかっと並んでいるのを見たら、3207円だった……。
豆乳飲料も数種類買い込み、凍らせた。かき氷器が届く前に娘といっしょに試食してみようと、冷凍庫から出す。……豆乳、ガッチガチ。もっと、すぐシャリシャリと崩れるような凍り方を想像していた。むりやり紙箱から出してみたが、氷である。氷のかたまりだ。
スプーンで削りながら食べ始めた。冷たくてこめかみがキーンとなる。味は桃を選んだのだが、まあまあおいしいと感じる。調べると、「しばらく置いて、ある程度解凍してから手でもんだりして食べる」らしい。すぐ食えないのか……。
後日「雪花」が届いたので、さっそく使ってみた。黄色と黒のプラスチックボディー。涼しげな白と青、とかじゃないんだ。うむ、すぐにかき氷になる。これはかき氷だ。
だが、食後だったためもあるのか、娘は「……おなかいっぱい」と、半分以上豆乳かき氷を残して、戦列を離れた。私は氷を入れた酎ハイを飲んでいたのだが、そのつまみとしてかき氷はあんまりだ。なんとか食べきったが、腹が底の底まで冷えた。
梅雨寒が長引き、これを書いている時点で、使ったのはその1回だけ。夏本番になれば、また出番は来るだろうけど、このダイエッター向けっぽい「薄甘さ」は、冷凍バナナや本物のアイスと並んだ時に、どうなんだろうか。
とりあえず、暑すぎない程度に普通に暑い夏の到来が待たれる。
よしだせんしゃ
マンガ家 1963年生まれ 岩手県出身 「ビッグコミックオリジナル」で『出かけ親』を連載中。妻はマンガ家・伊藤理佐さん。本連載の単行本『ごめん買っちゃった』(光文社)、『出かけ親1』『忍風! 肉とめし2』(ともに小学館)が発売中
(週刊FLASH 2019年8月13日号)