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もしも平安貴族が「白滝納豆パスタ」を作ったら…
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.08.27 16:00 最終更新日:2019.08.30 14:14
暑かった8月ももうすぐ終わろうとしている。台風10号が通り過ぎてから、関東では比較的、過ごしやすい気候になっているが、日本気象協会が発表した8月17日からの向こう1カ月の天候予想では、「平均気温は、北日本で高い確率50%、東日本で高い確率70%、西日本と沖縄・奄美で高い確率60%」とまだまだ油断ならない状況だ。
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そこで、再び来る熱波に備えて元気の出る料理を紹介する。レシピを提供してくれたのは、『月たった2万円のダイエットふたりごはん』を発売中のイラストレーター・奥田けいさんである。
第1回目の料理に挑戦したのは、高校時代に古典の授業でも学んだ『土佐日記』の作者・紀貫之氏だ。それでは料理スタート!
近ごろ男もすなるれうりといふものを、私もしてみむとてするなり。戌の時に廚へ。
(最近は男もするという料理というものを私もしてみようと思いおこなう。午後8時ごろ台所へ)
まづ、かように食の材をまうけぬ。
(まずは、下記の食材を準備した)
オクラ…4本
ミョウガ…1、2本
白滝…400g
塩…2つまみ
【合わせ調味料】
納豆…2パック
白ねぎ…3分の1本
かつお節…2.5g入り1袋
麺つゆ…大さじ1
ごま油…数滴
(1)オクラにしほ振り掛けむ。さてまた、オクラの毛取らむと、板ずりすべし。茹でて引き出で一分ほどに切らむ。
(オクラに塩を振りかけよう。そしてまた、オクラの毛を取るために板ずりしなければならない。茹でて引き出して約3ミリほどに切ろう)
(2)白滝にもしほ振り掛けむ。レンジにてしばらく炊きたれば、水出づ。その水捨つべし。
(白滝にも塩を振りかけよう。レンジで1分30秒温めると水が出る。その水を捨てなければならない)
白滝をば、しほ振り掛けたればくさからず。
(白滝に塩を振れば臭さが取れる)
(3)白ねぎ刻みて、ミョウガ二分に切り、合わせ調味料に混ず。 掛けたれば「白滝納豆パスタ」なりぬ。
(白ねぎをみじん切りにして、ざく切りしたミョウガと一緒に合わせ調味料に混ぜてかければ「白滝納豆パスタ」の完成)
げに、うまきこと! こころうごけば歌も歌わむ。
(なるほど美味い! 感動したのでせめて歌を詠もう)
「ゆくさきにたつ白浪の声よりもおくれて泣かむわれやまさらむ」
(「土佐日記」より「浪の立つなることゝ憂へいひて詠める歌」)
もとい、
「ゆくさきにたつ“白滝”の声よりもおくれて泣かむわれやまさらむ」
(あなたが行き先で食べるどんな白滝よりもあとに残される私の歓喜の声の方が大きいでしょう。曲解)
ただいまのいちねん、みな食ひたり。
(ただ一瞬で、ペロリと平らげてしまった)
おくだけい 1990年生まれ 三重県出身 大阪樟蔭女子大学学芸学部インテリアデザイン学科卒。自身初の書籍『月たった2万円のふたりごはん』(幻冬舎)が10万部のベストセラーに。現在、『月たった2万円のダイエットふたりごはん』(KADOKAWA)が発売中
https://www.amazon.co.jp/dp/4046043687?tag=kadoofce-22