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ステンレス中華鍋の反射光でお湯は沸くのか…吉田戦車が実験

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.09.18 11:00 最終更新日:2019.09.19 15:11

ステンレス中華鍋の反射光でお湯は沸くのか…吉田戦車が実験

 

「ブラック(アルミ)ホイル」に続いて、夏休みおとな自由研究第2弾です。

 

 真夏の直射日光のもと、黒い鉄板上で黒いアルミホイルに包んだ生卵が「温泉卵」になるか試してみたが、ぜんぜん生のままだったり、黒い鍋に入れた水を2時間ほど日光に当てたが、水温21度にしかならなかったり……。というのが第1弾の結果。

 

 

 今回は、妻の伊藤が買って、以前たまに使っていた「中華蒸し鍋セット」のステンレス浅型両手中華鍋を、反射鏡として利用してみることにする。直径37cm。磨けばちょっとした鏡がわりになりそうだ。水と重曹でこすって、こびりついていた汚れを落とす。

 

 残暑の日差しが戻った8月29日。気温だいたい33度。黒い魚焼き網の鉄板を、日の当たるコンクリート上に置き、中華鍋を置く。その中に七輪用の「高さ調整台」を置き、丸い焼き網を乗せる。

 

 そして、今回の主役が「メスティン」だ。ソロキャンパーなどを中心に人気の、スウェーデン・トランギア社のアルミ製「飯ごう」である。スウェーデン人はご飯を炊くということにはあまり使わないだろうが、食器兼用クッカーの世界的名品だという。

 

 数年前に、カッコいいので登山用品店でとりあえず買ったはいいが、家で一度使っただけでしまいこんでいたものだ。お値段は、公式サイトで税抜き1600円。品薄でプレミア価格がついたりもしているようです。

 

 それに水道水(水温27度)を入れ、ふたをし、ブラックホイルで全体をくるみ、網の上へ。真上からの光だけではなく、鏡面状の中華鍋に反射した光も、メスティンの底に当てようというもくろみだ。今回は慎重に、いきなり生卵をゆでようなどと思わず、とりあえず水温が何度になるか試そう。

 

 午前11時開始。順調に日が照り続けるかと思ったが、12時半、くもる。うがー、このやろう、雲! などと空をののしりつつ、しょうがないのでメスティン回収。棒温度計で水温を測る。おお、49度!!

 

 惜しいッ。雲さえ出なければ、真昼の日差しパワーで、あと30分ほどで50度の大台に乗せられた気がする。生卵が温泉卵になる70度まで上がるのは、うーん、ちょっとムリかもなー、とは思うのだが、凹面鏡にそれなりの効果はあったということだ。

 

 メスティンの中の湯は、台所のガス火で沸騰させ、そうめん50gをゆでて食べた。メスティンは、昔の「どか弁(金属製の大きな蓋付きの弁当箱)」に取っ手がついたような形をしているのだが、この取っ手の使い勝手がいい。

 

 ザルで水洗いしたそうめんをメスティンに戻し、しょうゆ、マヨネーズ、ワサビなどを入れて、直接食べる。洗い物を極力増やさないのが野外料理ってもんさ……、などと考えながら、エアコンの効いた屋内でそうめんをすすった。


よしだせんしゃ
マンガ家 1963年生まれ 岩手県出身 「ビッグコミックオリジナル」で『出かけ親』を連載中。妻はマンガ家・伊藤理佐さん。本連載の単行本『ごめん買っちゃった』(光文社)、『出かけ親 1』、最新刊『忍風! 肉とめし 3』(ともに小学館)が発売中!

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