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琥珀色から茜色…「オレンジワイン」なら抜群のインスタ映え

ライフ・マネー 投稿日:2019.09.28 20:00FLASH編集部

琥珀色から茜色…「オレンジワイン」なら抜群のインスタ映え

築地のワインバー「酒美土場」の岩井穂純さん(左)

 

 世界的なトレンドになっているオレンジワイン。日本にもブームの波がやってきて、食欲の秋にオレンジワインを飲まずして食通は語れません。

 

 オレンジワインは、白、赤、ロゼに加えて、第4のカテゴリーとされている新ジャンル。

 

 柑橘のオレンジを使っているのではなく、白ブドウを使って赤ワインと同じ製法で造った美しいオレンジ色が特長。発祥の地とされるジョージア(旧グルジア)では古くから造られていましたが、その存在はあまり知られていませんでした。

 

 

「ブームの背景には、ナチュラル嗜好の高まりがあるようです」と、オレンジワインに精通した「酒美土場」の店主・岩井穂純さんが言います。

 

 一般的に白ワインはぶどうから皮と種を取り除き、果汁のみを発酵させることによってクリアな色に仕上げます。

 

 一方、オレンジワインは果皮や種も一緒に発酵させるため、タンニンやポリフェノールの成分が溶け込み、白ワインにない渋みや旨みを味わえます。皮と種を入れることで、白ワインよりも亜硫酸(酸化防止剤)を使わずに造れるため、自然派のワインになるわけです。

 

 お米で例えると、これまでは白米が人気だったけれど、栄養価が高い玄米が見直され、支持されるようになってきたことに似ています。

 

 もう1つ、オレンジワインが人気の理由はペアリングの幅広さ。これまで白ワインや赤ワインと相性がよくなかった料理と、オレンジワインはよく合います。

 

 例えば、日本の発酵食品。「酒美土場」でも、お漬物をつまみに3種のオレンジワインのペアリングを楽しみました。

 

 白ワインよりやや渋みかあって、赤ワインほど重くない。その中間に位置するオレンジワインは、白と赤の両方の要素をもった、いいとこ取りのワイン。

 

 お漬物とワインなんて、これまで合わせたことがないペアリングでしたが、オレンジワインの独特の風味とほんのり塩味のあるお漬物はベストマッチ。

 

 3種類の中でも、山梨県甲州産は一番白ワインに近く、軽い渋みとすっきりとした味わい。オーストリア産は色味が中間ながら渋みが深く、エキゾチックな風味。伝統のあるジョージア産は深い色に反して、ほどよい渋みと芳醇な香りでクセは少なめと、産地によって味わいが異なります。

 

左からジョージア、オーストリア、甲州産のオレンジワイン。グラス600円~

 

 あっさりめのオレンジワインは、お寿司や刺身のような繊細な和食と合いそう。ジョージア産は、辛みのある韓国料理とも調和しそう。エキゾチックな風味のものは、香辛料をふんだんに使ったインド料理と合わせてみたいと、ペアリングの発想が膨らむほど、さまざまな料理との相性がいいのが魅力。

 

 今までのワインの固定概念を覆す味わいで、ワイン通を虜にしているオレンジワイン。近年は生産者からの関心も高く、世界的にオレンジワインを作るワイナリーが増えてきています。

 

 ウィスキーを思わせるような琥珀色から夕焼けの茜色まで、オレンジ色のグラデーションはインスタ映えも抜群。

 

 なにより、オレンジワインを飲みに行くだけで、会話が弾むこと間違いなし。実りの秋に、オレンジワインとともに魅惑の時を味わってみてはいかがでしょうか。


取材・文/トレンドウォッチャー くどうみやこ
 大人世代のライフスタイルからトレンドまで、時流をとらえた独自の視点で情報を発信。メディア出演から番組の企画、執筆、講演など、活動の幅は多岐にわたる。現在は、『NHKジャーナル』『ホンマでっか!?TV』他、多数のメディアで活躍中

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