お寺の前を通ったとき、なにげなく見た掲示板の言葉に、ハッとさせられた経験はないだろうか。そんな「お寺の掲示板」が今、話題なのだ。
「近年、『お寺離れ』という言葉をよく耳にします。以前から、『SNSを布教に活用できないか』と考えていましたが、昨年『お寺の掲示板標語を募集してみたら』というアイデアがひらめいたのです」
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そう語るのは、「輝け! お寺の掲示板大賞」を企画した「(公財)仏教伝道協会」の江田智昭氏。予算3万円、広告費ゼロで始まった企画だが、「おまえも死ぬぞ」の投稿(冒頭の画像)が、ネット上で話題に。
「投稿されるやネット上で大反響となり、『お寺の掲示板大賞』の名を世に広く知らしめた作品です。当然、誰でも人生最後の日はやってきますが、この言葉に多くの人がショックを受けているのを見て、現在、死がいかに遠い存在であるかを痛感しました」(江田氏)
そして2019年の応募は900点を超え、12月5日には受賞作が発表される。次のページで紹介するのは、2019年の応募作品から、本誌が独自に選んだもの。
「言葉には、そのお寺のセンスが凝縮されています。それを通して、仏教に少しでもふれていただければ」(江田氏)