“現地時間の2月11日、ホイットニー・ヒューストンが急死した”との一方が駆けめぐった。翌日のグラミー賞授賞式を控え、その前夜パーティ出席のために滞在していたビバリーヒルトン・ホテルの部屋で倒れていたホイットニーさん。救急隊が蘇生処置を試みたが、間もなく死亡が確認されたという。48歳という若さだった。
'85年のデビュー以来、シングルとアルバムの総売上げは1億9000万枚以上。21歳でグラミー賞を受賞し世界の歌姫となった彼女は、マドンナと人気を二分するほどの売れっ子に。だが、その後は転落の一途をたどっていく。'00年にマリファナ所持容疑で逮捕されて以来、激痩せ、ドラッグ中毒などトラブル話がつきず、つい先だっても”破産寸前”と報じられたばかりだった。 そして今回の訃報直前、本誌は彼女の意外な姿をキャッチしていた。
昨年末、ロサンゼルス空港の格安航空会社専用ロビーでカートに腰かけ、抱え込んだスナック菓子を一心に頬張るホイットニーさん。彼女だと気付く人は、周囲にいなかった。 「米芸能サイトによると、友人に100ドルを無心するほど金に困っていると報じられていました。レコード会社から、まだ発売未定のアルバムのギャラを前払いしてもらい生活している。周囲の援助がなければホームレスになってもおかしくない状態とも」(セレブウォッチャーの田嶋真理氏)
さらに昨年秋には、N.Y.の宝石店で目撃されている。一流セレブが高価な宝石を選んでいるかのようだが、じつはまったくの逆だった。そのシーンを撮影したカメラマンはこう言う。 「中古業者に私物の購入を持ちかけているところでした。ここ数年、身に着けていた衣装や宝飾品を少しずつ売り払って生活していた。ほぼ”全財産”を手放してしまったのか、もう10ドルのイヤリングさえ持っていない状態だったようです」
世界に響いた美声セレブ歌手の、転落人生……。その終止符は、ビバリーヒルズにあるセレブなホテルの一室で打たれた。
(週刊FLASH 2012年2月28日号)