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女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」チョコ愛は原産国のカカオを知ることから

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2021.05.21 16:00 最終更新日:2021.05.22 02:57

女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」チョコ愛は原産国のカカオを知ることから

カカオ豆が入った白い果肉

 

 新しいチョコレートのブームが来ています。

 

 4~5年前、アメリカから日本に伝播した「Bean to Bar」が火付け役。Beanとはカカオ豆、Barとは板チョコのこと。カカオ豆を仕入れて焙炒して練り上げ、オリジナルの板チョコを作って売る「Bean to Barショップ」が全国に広がっています。

 

 そういえば、バレンタインデー用でも各種の板チョコを見かけるようになりました。

 

 

 コロナ禍の影響により、今まで以上に健康志向が高まるなか、チョコレートの原料であるカカオに含まれるポリフェノールの含有量や食物繊維の多さに注目が集まっています。

 

「カカオの含有量70%以上のチョコレートを1日25グラム摂取するのが健康によい」という記事を読んだことがありますが、「チョコレートは明治」の株式会社明治に伺ったところ、「なんか体によさそうだから高カカオを食べる」「罪悪感なく食べたいときは高カカオを選ぶ」という消費者の声が、実際にあるそうです。

 

 カカオは「カカオベルト」と呼ばれる北緯20度から南緯20度で、高度は30mから300m、平均気温27℃、年間雨量1000ミリ以上という生育条件で育ちます。

 

象牙海岸共和国のカカオ農家

 

 クラフトチョコレートショップの人気店「VANILLABEANS THE ROASTERY」の横浜新港ふ頭客船ターミナル「ヨコハマハンマーヘッド」店のカフェでは、海を眺めながら、カカオの産地別のチョコレートの食べ比べをするセットが人気です。

 

 カカオの原産国はコロンビア、ドミニカ、ブラジル、ハイチほか、全部で10粒。小さなチョコレートですが、味も香りも違います。それらがきっちり認識できるので驚きです。

 

チョコレートの食べ比べセット

 

 カカオ豆を商社から買いつけて、自社工房で高品質のチョコレート製造する北九州のクラフトチョコレート「チョコロンブス」でも、産地別のテイスティングセットをオンラインで販売しています。

 

「産地によってチョコレートの味は本当に違います。『コロンブス』が新大陸を発見したように、お好きな産地を発見して、そこからお好みに合ったチョコを選んでほしい」というのが代表の得居裕江さんのこだわりです。

 

「焙炒、粉砕、練り上げ、調温、成型などすべて小ロット、手作りでおこなっていますが、気温や湿度の違いでもチョコレートの表情は変わるのですよ」と得居さん。一粒の大きさは500円硬貨とほぼ同じ。口溶けがよいのが特徴です。

 

チョコロンブスのチョコレート

 

 得居さんがクラフトチョコに興味をもち、勉強を始めたのは2018年のこと。海外も視察しました。古代からカカオ栽培が盛んで、もともと神様や王様の食べ物として発達してきたメキシコや、換金作物としてカカオが生産されてきたガーナの農家……。

 

 美味しいチョコレートを作りたいという想いからチョコレートの勉強をしましたが、現地でフェアトレードや児童労働の問題を考えずにはいられなくなったと言います。

 

 チョコレートの華やかさとは裏腹に、カカオ農家やカカオ農村のほとんどは極めて貧しい暮らしです。今回のブームは時代の要請なのか「サステナブル」もキーワード。チョコレートの関心が生産地の農村や農家にも及んでいるのはとてもよいことだと感じます。

 

 そんな動きを体現するように、知人の福沢文明さんが『未来につながるチョコレート』をフェイスブックで紹介しているのを見つけました。

 

 なぜ未来につながるかと言えば、このチョコレートは、プロフェッショナル向けのチョコレートなどの原材料を提供する世界企業ピュラトスのサステナブルブログラム「カカオ・トレース」認証のチョコレートを使用しているからです。

 

 チョコレートと言えばベルギー。1919年にブリュッセルで創業した同社は、「発酵」と「乾燥」のノウハウを通じて、生産者の栽培技術、収入や生活水準の向上を支援し、さらにチョコレート代金の一部を生産者や農村に還元しているのだそうです。シンプルな板チョコですが、そこに込められた想いは深いですね。

 

明治ザ・チョコレートの数々

 

「チョコレートをもっとおいしくしたい! という想いから、産地へ行かれる方が増えているのだと思います。チョコレートを突き詰めていった結果なのでしょう。

 

 我々も『もっとおいしいチョコレートを作りたい!!』というチョコへの情熱から、2006年にカカオ農家支援活動である『メイジ・カカオ・サポート』を始めて、今に至ります」と語るのは、明治の鐘ヶ江明子さんです。

 

「with cacao」という『ザ・チョコレート』及びチョコレートのファンクラブのような組織で、原料のカカオの面白さや奥深さ、またチョコレートの味わい方などを紹介しています。

 

『ザ・チョコレート』もまたベネズエラ、ブラジル、ペルー、ドミニカ共和国などカカオの産地を前面に押し出した商品です。それぞれに異なる香りの高さと変化していく香味、味わい深さは特筆すべき美味しさです。

 

 日本におけるチョコレートは、戦後の甘くておいしいおやつから、心と体の健康にも貢献できる商品へと変わりつつあると鐘ヶ江さんは語ります。

 

 現在、日本人年間1人当たりのチョコレートの平均消費量は2.2kgです。世界一の消費国はスイスで、年間なんと10kg! 

 

 ハイカカオのチョコレートはいくら食べてももたれないので、気がつくと口に入れている今日この頃ですが、大丈夫ということ? 日本人がまだまだ知らないチョコレートの世界があるかもしれません。

 

横井弘海(よこいひろみ)
東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

 

写真提供・ピュラトスジャパン

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