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料理研究家、動画なしでフォロワー22万人を達成…勝因は「小さな納得感」/女子アナ日下千帆の「私にだけ聞かせて」

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2023.06.11 16:00 最終更新日:2023.06.11 16:00

料理研究家、動画なしでフォロワー22万人を達成…勝因は「小さな納得感」/女子アナ日下千帆の「私にだけ聞かせて」

 

 社会的地位や知名度より、評価されるのはSNSフォロワー数……そんな新しい価値観を持つ人も増えてきましたが、では、どうすればフォロワーを増やせるのでしょう。いろいろ試行錯誤を繰り返しても、なかなか結果を出せる人は少ないようです。

 

 また、動画が重要と思いつつ、動画編集が苦手でYouTubeやTikTokが始められないという声もよく聞きます。今回は、動画なしでフォロワー数22万人を達成した料理研究家・松山絵美さんに、SNSでの評価されるコツを伺いました。

 

 

 松山さんは、生まれも育ちも神奈川県横浜市。お母さまの趣味がレシピ本集めだった影響で、小さい頃から料理好き。両親が遅くまで帰ってこない友達の家で夕飯を作ってあげるなど、実践を重ねてきました。

 

 さらに食に関する勉強を続け、利き酒師、ワインソムリエ、フードオーガナイザー、チーズコーディネーター、薬膳漢方マイスターなどの資格を取得されています。双子を含む4児の母で、24時間のうち、半分近くはキッチンにいるようだといいます。

 

――家事と料理研究家のお仕事をうまく両立されていますが、SNSの発信を始めたのはいつごろからですか?

 

「2017年からです。最初はブログから始めたのですが、文章中心のブログより、写真で伝えるインスタの方が向いていたので、今はインスタでメインに発信しています。お酒が好きで、ちょうど利き酒師の資格を取得したころだったので、初期はお酒の写真を出していました」

 

――フォロワーが増え始めたきっかけと、その後も増え続けた勝因を教えてください。

 

「周囲からさまざまなアドバイスがあり、それを素直に実行していった結果です。

 

 料理が上手だから仕事にしたほうがいいと言われて、アップする内容を、お酒の紹介から手の込んだおもてなし料理のレシピに変えてみました。すると、スイーツコーディネーターをしているママ友から、料理専門サイト『アイランドレシピブログ』で発信するといいよと情報がもらえたので、そこで発信。レシピを探している方に届くようになりました。

 

 今度は、『ナディア』という料理サイトから、『お子さんが多いのだから、節約料理レシピにしては?』とアドバイスされ、もやし・挽肉・豆腐という安い食材を使ったレシピに路線変更しました。これが読者のニーズにピタっとはまりました。『うちも大家族』『食費がかさんで……』といった共感コメントがつくようになり、やりがいも大きくなりました。

 

 毎晩の夕食を紹介していた2020年2月頃、コロナの影響で “おうちごはん” がブームとなり、フォロワーが2020人になったのを覚えています。同時に、出版の話も舞い込んできました。

 

 さらに夏休みに入ると、フォロワー数が一気に10万人に増えていたんです。子供向けの食事のレシピが必要とされたのでしょう。そのころは家にいて暇だったので、朝昼晩と毎日の食事をアップしていました」

 

――出版の影響も大きかったのでしょうか?

 

「そうですね。2021年2月、『4児ママ・松山さんの薬膳効果つき やみつき節約めし』(主婦と生活社)が出版され、さらにフォロワーが増えました。料理ぎらいの読者からは、『松山さんのレシピは簡単で美味しかったので、料理が好きになりました』というメッセージをいただくようになりました。

 

 同年12月、2冊めの本『松山恵美のカンタンなことしかやらないレシピ』(ONE COOKING MOOK Nadia Books)が出ると、今度は、テレビ出演のオファーが来たのです。

 

『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)で料理を作って、出演者に食べていただく企画でした。人前に出ることが大の苦手で、テレビ出演は怖かったのですが、意を決して出たらすぐに増刷が決まり、2022年1月にはフォロワーが15万人に増えました。その後も、継続的にフォロワー数が増えています」

 

――5年間アップし続けたレシピは、相当な数になるのではないでしょうか?

 

「はい、これまでにアップしたレシピ総数は4600を超え、現在(2023年6月)のフォロワー数は22万人を超えました。

 

 なるべく費用をかけず、家で撮影していますので、光の加減がいいときにしか写真が撮れません。美味しそうな写真が撮れるのは、13時から17時くらいまでです。

 

 また、材料費がかかりますので、それほど収益があるわけでもないのです。趣味として楽しみながら続けています」

 

――レシピを考えるうえで、どのような点を工夫されましたか?

 

「たとえば節約に効果的なのは『かさまし』『旬のものを使う』『食材を使い切る』ことです。特売で食材を買うことはもちろんですが、工夫するポイントはたくさんあります。

 

 献立を決めてから買い物に行くのではなく、買ってきた食材で何を作るかを決める『逆転の発想』も重要です。こうしたことを簡潔な文章で伝えるようにしています」

 

――料理研究家として、キッチンの動線なども提案されていますね。

 

「壁につけた棚をどう使うか。私は、自分でドリルを使って棚を設置しましたが、よく使う調味料を棚に置くことでムダな動きがなくなりました。いつも目に入るので、なくなりそうな調味料もすぐにわかります。

 

 動線に合わせた収納も大事です。たとえばシンクの下には洗剤、スポンジのストック、ざる、ボウル、まな板など、よく使うものを。コンロの下は、フライパンや鍋、炊飯器下の引き出しは茶碗、しゃもじなど、置き場所を一定にすることで、調理中の動きがスムーズになります。こうした例示で、見ていただく方に小さな納得感を持っていただけるのです」

 

――小さくてもいいので、気づきや納得感が重要なんですね。今後は、どのようなことをしてみたいですか?

 

「ときどき受けている、地方の自治体と組んだお仕事にやりがいを感じていますので、もっと関わっていきたいです。また、頑張っている農家さんを応援するような活動もしたいですね。

 

 私たちは、毎日、何気なく野菜を食べていますが、旬でない時期に同じ野菜を提供するのがどんなに大変なことか、一般の方にも知っていただきたいです。そして今後も、夕食に悩む主婦の強い味方でありたいです」

 

■動画なしでもフォロワーを増やす3カ条

(1)見た人が再現しやすい情報を載せる
(2)文章は簡潔にまとめ、工程写真はスライド編集
※動画より短時間で見ることができ、遡って見直すのも簡単
(3)“いいね” の数を確認しながら、フォロワーの好みに合わせた情報をアップしていく

日下千帆

1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も

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